今回紹介するのはFender Custom Shop Master Built Series 1960 Stratocaster Relic by John cruz 2008です。
ヘッドの裏側にはジョンクルーズのサインが記入されています。こちらも拡大画像を記載します。
特徴
フェンダーカスタムショップの中でも最上位ランクになるマスタービルトシリーズのジョンクルーズ制作のストラトキャスターです。
色は人気のサンバーストです。ヘビィレリックではないですけど、かなり大掛かりなレリック加工になってますね。
Master Built Seriesとは
Master Built Series(マスタービルトシリーズ。通称マスビル)はマスタービルダーと呼ばれる最高の役職についた職人が木材の選定、加工、組み立てまでの行程を一人で手掛けたものとなります。
作成される本数も絞っているので球数が少なく、とても高いです。 ヘッドの裏には製作されたマスタービルダーのサインが記載されているのが特徴です。
ジョンクルーズについて
人気のマスタービルダーであったジョンイングリッシュに並ぶトップクラスのビルダーです。
ジョンイングリッシュはすでに亡くなっているので、ジョンクルーズは現在生存している最高のマスタービルダーといっても過言ではない・・・はずだったんですが、近年とある事情から(ここでは詳しく書きませんが、かなりまずい差別的言動を行ったとか・・・気になる方は調べてみてください)フェンダーを退社(正確に言うとクビですが)しました。
市場価格もこの二人が制作されたものは群を抜いて高いです。フェンダー在籍時のオーダーは数年待ちとなっていましたし、新品が市場に出れば即売の状態でしたので、中古で狙うしかないのかなと思います。
フェンダー退社後が個人ブランド(John Cruz Custom Guitars)を立ち上げてギター製作を引き続き行っています。
彼も自分の価値を大変理解されているようで、フェンダー在籍時の価格よりも圧倒的に高い額で販売されております。
ピックアップはアビゲイル・イバラ制作のものです。もうすでにフェンダーを退社して引退されてしまいましたが、機械よりも正確に手でコイルを巻くおばあちゃんです。現在はホセフィーナ・カンポスが後継者として受け継がれています。
ギターの音・鳴りについて
抜群の鳴りでバランスが大変よく、ミッドレンジに主張の強いストラトサウンドです。
肝心の音ですが、やはり最高です。ギターはネックからボディまでとても鳴ってくれます。弾いているとお腹にまでギターの振動が伝わってくるほどです。
音の分離もすばらしいですね。コードを弾いてもゴチャゴチャせずに綺麗に聴こえます。
主にミッドレンジが強調される感じがします。リードギター向けですかね。
その他のカスタムショップ製のストラトと弾き比べましたが圧倒的な音と鳴りだと思います。
ネックですが、とても細いです。これまで弾いたギターで一番細い気がします。手が大きくない人にはとても弾きやすいかと思います。
他のジョンクルーズのギターでもネックが細いのかな?と思って試しに弾いてみたりもしたんですが、そういうわけでもなさそうです。たまたまこの個体のネックが細いだけですね。
総評
流石ジョンクルーズといったところでしょうか。 レリック加工のデザイン、ギターの鳴り、音全てにおいて高水準のパフォーマンスですね。
フェンダーカスタムショップのギター!というよりかはジョンクルーズのギターですねって認識のがいいかも。また別物ですね。
ジョンクルーズのギターでも別の個体だと全く別物のキャラクターになったりしてるので、材に合った特徴を生かしたギター作りをしてそうですね。
現在は個人ブランドで販売しているギターがちょくちょく入荷されているのを見かけます。
死ぬほど高いですけど・・・・。
これならフェンダー時代の中古探した方が安いんじゃ?と思ったんですけど、同じことを考えている人間がいるのか、これもどんどん値段あがって新品とそこまで差がないような額に・・・・。
値段は張りますが、とにかく良い音のする最高のストラトが欲しい方はご購入を検討見てはいかがでしょうか。
まず間違いないです。 このストラトはもう手放さないと思います。