【ヴィンテージ】Gibson ES-355 TDSV 1961 レビュー

今回紹介するのはGibson ES-355 TDSV 1961です。初のヴィンテージギターです。ギター購入のゴールと決めて買っちゃいました。

裏面はこんな感じ。非常に綺麗で状態の良いギターです。60年前とは思えないですね。ずっと倉庫で眠っていたようなギターです。

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特徴

Gibson ES-355 TDSV 1961です。正真正銘のヴィンテージギターです。

1961年の初期出荷はBigsby B-7Gが搭載されていますが、こちらは1961年中期のギターのため、ビグズビーアームではなく、サイドウェイヴァイブローラ(サイドウェイ・トレモロアーム)となっています。

SGによく搭載されているアームですね。

ただ、これがあんまり評判よろしくなかったらしく、すぐにビグズビーアームやマエストロアームに戻されたそう。

全てオリジナルのままで改造されているポイントは一切ないです。

シリアルナンバーは4桁ではなく、5桁ですね。11290です。良い肉なので、私はこの番号気に入っています。

ですので、ピックアップはP.A.Fのままですね。やっぱりギブソンのヴィンテージはこうでないと。

ステレオアウト仕様なので、シールドを半挿しでフロント・リアピックアップ両方使える状態になります。

全挿しだとリアピックアップだけ機能します。

ES-355ならではのバリトーンスイッチも搭載されております。

1で通常のフラットの音、数字をあげていくと徐々にローカット、歪成分もカットされて軽やかになっていき、6までいくとシャリシャリした音になっていきます。基本的に1固定で良いかと思います。

バリトーンスイッチの実用性があまりないので、最初から搭載されていないモデルもありますね。

でも、ES-355はやっぱりバリトーンスイッチがついていないとビジュアル的によろしくないと個人的に思います。

SVがステレオ・バリトーンの略ですね。この仕様になっていないES-355はSVの表記はないです。

大きな傷もなく、ゴールドパーツのくすみも少ないかなり状態の良いヴィンテージギターですね。本当に綺麗。

ギターの音・鳴りについて

圧倒的な鳴りはもちろんの事、非常にカラっとドライなサウンドで輪郭が異常なほどハッキリしているヴィンテージサウンドです。

初めてエレキギターのヴィンテージギターを購入しましたが、「なるほど、これがヴィンテージサウンドか」って感じ笑

箱物のギターなんですが、ウォームな暖かみのある感じがないんですよね。箱鳴り感は残ったままなんですが、凄くシャープで鋭いサウンド。

滅茶苦茶パキパキとしていてさっぱりとした音で籠っている感じが一切ないです。凄く輪郭がしっかりとしています。バンドアンサンブルに埋もれる心配は一切ないなぁっていう印象。

ちゃんと音作ってちゃんとピッキングしてればとりあえずいい音みたいな笑

そして何より一番驚いたのはダイナミクスレンジの異常な広さです。コンプレッション感が何もないです笑

一切抑圧された感じがないんですよね。ピッキングするとそれが音になるようなイメージ。

弱く弾けばそのまま弱く出力されますし、強く弾けば上限がないのかってくらい強く出力されます。滅茶苦茶素直なギター。

全部右手でコントロールできちゃうのでストレスフリーですね。

ピッキングニュアンスも露骨に出ちゃうので、ピッキングミスすると全部出力される恐ろしいギターですが笑

誤魔化しが一切効かないですね。

ドライで輪郭がバキバキになり、ダイナミクスレンジが異常に広く、ピッキングニュアンスがモロに出ちゃうって言うのがヴィンテージサウンドの特徴でしょうか。現行品のギターの数々を弾いてきましたが、それとは完全に別物ですね。

後、サイドウェイヴァイブローラの使用感ですが、本当によろしくないですね笑

アーミングするのもやりにくいし、アーミングするとすぐチューニングが狂います。

後、しまう時にギターに勢いよく当たっちゃうので、アームとギターが接触しているところだけ傷が深いです。他綺麗なのに笑

見た目かっこいいだけの飾りですね。ビグズビーのがよかったな・・・・。

シールドを半挿しするより、全挿しにした方が気持ち音質が良くなりますね。リアピックアップしか使えなくなりますけど笑

ステレオアウト仕様をモノラルに改造されたものが多いのも納得。

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総評

鳴りも申し分なく、枯れたようなさっぱりとしたドライなサウンドで音の輪郭がくっきりとしており、ダイナミクスレンジも滅茶苦茶広く、ピッキングニュアンスももろに残るヴィンテージサウンドです。

現行品と比較するにはあまりにも不毛な議論ですね。完全に別の楽器と考えた方がいいかも。

現行品とヴィンテージ、どっちがいい音ですか?っていう動画よくありますけど、本当に無意味笑

現行品とヴィンテージ、どちらか当てれますか?みたいなのも意味ないですね。いい音を当てるのではなく、ヴィンテージサウンドを知ってるか知らないかってだけで。

ヴィンテージはヴィンテージ特有の特徴がありますよって事しか言えないです。

傍から聴いた音は現行品と比べても正直好みかなと思います。現行品もいいギターは当たり前ですけどいい音ですしね。

ヴィンテージはヴィンテージ特有の音なので、これが欲しい!って人は現行品買いあさっててもしょうがないので買うしかないんでしょうけど。

個人的には音がどうとかではなく、弾き心地が(ダイナミクスレンジ・ピッキングニュアンス)現行品とは全く別物だったので、この特徴が好きですって人はもうヴィンテージからは逃げられないのかなって思います。

弾いてみてそういったところに特に気にならない、とにかく好きな音が出ればいいってことであれば現行品でいいですね。

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