FenderのCustom shopのテレキャスター2本を弾き比べてみました。
前回、ストラトキャスター3本で弾き比べをしましたが、今回はテレキャスター編です。
同じカスタムショップ製品であっても、完全に同じ環境で試奏したらどのように違ってくるのか確かめました。
検証・弾き比べに使用するギター
過去にこのブログで紹介させてもらった物になります。
左 Fender Custom Shop MBS 1960 Telecaster Journeyman Relic by Greg Fessler 2017
今回紹介するのはFender Custom Shop Master Built Series 1960 Telecaster Journeyman Relic by Greg Fessler 2017です。[…]
右 Fender custom shop Team built custom 1963 Telecaster Relic 2017
今回紹介するのはFender custom shop Team built custom 1963 Telecaster Relic 2017です。やや控えめなレリック加工です。裏側の写真です。[…]
左はマスタービルダーのグレッグフェスラー製の物となります。右はチームビルトカスタムの物になります。
値段はグレッグフェスラー製の方が1.5倍ほど高いです。
大きい特徴の違いはグレッグフェスラー製のピックアップはCustom shop HW TELE58、右のチームビルトカスタムはリアは同じですが、フロントピックアップがP-90となります。
グレッグフェスラー製は指板Rは7.25で弦高がやや高めです。チームビルトカスタムは9.5です。
注意点
ギターのボリューム・トーンのつまみは全てフルテン、アンプのイコライザー・ボリューム・ゲインのつまみも全て同一にしております。
また、使用した電源ケーブル、ギターシールド、スピーカーケーブルももちろん同一の物です。
弾き比べ
左のグレッグフェスラーのギターは鳴りはもちろん良いですし、音が暴れることもなく上品な音がします。コードの分離感もよく、モヤモヤした音には一切ならないです。ある程度歪ませても綺麗に鳴ってくれますね。枯れたヴィンテージトーンです。
指板Rがキツイので、どうしても弦高をぎりぎりまで下げることができないので高めになっちゃうんですが、そうすると歯切れのよい音になりますね。カッティング・ブラッシングのプレイが映えます。シェイクハンドグリップでコード弾きするときには指板Rがキツイほうがやりやすいです。
右のチームビルトカスタムのギターは激鳴りですね。生鳴りでも気持ちがいいです。アンプを通した音だと音圧が凄く、迫力があります。中高域が主張されて音抜けも良いです。リードギターに合うロックなギターです。ただ、コードの分離感はやはりグレッグフェスラー製の方が上かなというイメージです。
フロントピックアップがP-90なので太くてパワーのあるサウンドですね。個人的には通常のTELEの方が好みですが・・・。
結果
両方いいギターですし、同じテレキャスターと言えど、仕様・個体が違えば全く別物のキャラクターの物になります。
生鳴りはチームビルトカスタムの方が良く鳴る印象でした。しかし、グレッグフェスラー製の綺麗で枯れたヴィンテージトーンも捨てがたいですね。
結論としまして
1. MBSよりTBCの方が鳴りがいい物もある。
2. 鳴りが良いからと言って自分の好みのトーンとは限らない
3. 値段が音に比例して良くなるわけではない。
4. 値段がどうというより、自分のプレイスタイルに合ったギターを選定するのが重要
と感じました。
個人的な好みはロックな音が出てくれるチームビルトカスタムの方ですが、グレッグフェスラー製の方がいい音だし好きという人も多数いました。キャラクターが全く別物なので替えがきかないです。
音・品質についてはカスタムショップ製なので保証されていますが、自分の好みのベクトルの音であるかどうかは結局弾いてみないと分からないですね。