数あるVerocityペダルのレビューをまとめてみました。
どれも安定して高品質で使えるサウンドを実現していると思います。
実際に使ってみておすすめできるよかった点や悪かった点を記載していきます。
VeroCity Effects Pedalsについて
VeroCity (ベロシティ)Effects Pedalsは日本のハンドメイドエフェクターブランドです。
ブランド名の由来にもなったVero Boardを用い、真空管をFETに置き換え、アンプの回路をコンパクトエフェクターのサイズで再現されているのがVerocityペダルの特徴ですね。
徹底的に厳選されたパーツをBELDENワイヤーと高品位なドイツ製WBT銀ハンダを用いて丁寧にハンドメイドで組み上げられています。
量産品では通常使われないパーツをふんだんに使用されているとのこと。
ですので、大量生産することはできないようで全て受注生産となっています。 新品で入手するのがとても大変ですね。
注文してから数か月かかるようなので。 そのおかげで中古相場の価格が非常に安定しているので暴落とかはないかと思います。
安心して保有できます。
もう一つのVerocityペダルの特徴としてはアウトプットジャックの通常の挿し方でアンプのクリーンチャンネルに接続することが可能となり、半挿しにすることでギターアンプのRETURNに接続できるようなインピーダンス変更を可能となっているところ。
つまり、普通に挿せば通常通りの歪みエフェクターペダルとして使用可能。 半挿しであればリターンに回すことでプリアンプとして使用することが可能となります。
汎用性が非常に高いですね。 入力ジャックを抜き去るとミュートがかかるのでアンプやスピーカーにダメージはかからないです。トラブルが起きても安心ですね。
Verocityをおすすめする理由
1.再現性が高い
元となったアンプのサウンドをそっくり再現されています。
1製品だけじゃなくてこれまでいくつか購入して数々使ってきましたが、どれも安定して再現性の高く、いい音を出してくれています。
音だけでなくて、コントロールの挙動もソレっぽいんですよ。
アンプエミュレーターもこれまで数々販売されてきましたが、つまみの挙動が全然違っていてとっつきにくいなぁと感じたことは多々あったのですが、そういった細々したところまで再現されています。
2.汎用性が高い
センドリターンでプリアンプとして採用することも可能ですし、アンプのプリアンプの上からVerocityを使うことで通常の歪みエフェクターとして使うことも可能です。
マーシャルのプリアンプはそのまま使いたいけど、歪みはボグナーがいいんだよなぁって時はボグナーを元にしたペダルを通常の歪みエフェクターとして使ってあげればいいだけです。
マーシャルのプリアンプを通しているので完全に再現とはいきませんが、それっぽい音にはなります。
もちろん、クリーンチャンネルを元にしたペダルをセンドリターンでプリアンプとして置き換えればそのアンプっぽい挙動のサウンドが作れます。
クリーンチャンネルと歪みチャンネルを両方くっついたモデルもあるので、それを使えればアンプそのものですよね。
そのアンプの組み合わせをオーダーすればそれを製作してくれることも可能です。クリーンはフェンダー、歪みはボグナーなんて使い方も可能なのでかなり幅が広がりますよね。
最大3つまで搭載させることが可能です。
3.シンプルに音がいい
安定していい音ですね。どのペダルもハンドメイドで丁寧に製作されており、これは悪い音だなってペダルに当たったことがないです。
音の好みで選んでもらっていいと思います。
4.アンプのメンテナンスが不要
自前のアンプを買うとどうしてもメンテナンスが必要になってきてめんどくさいんですよね。
特に真空管アンプはめんどくさい。
真空管のコンディションで音が大きく変わるので、古くなってきたら真空管の交換等行っていかなくてはなりません。
Verocityは真空管は使っておらず、FETで稼働しているのでそういった悩みもないです。
万が一、故障したらメーカーに郵送して修理してもらう程度で良いかと思います。
5.アンプの持ち出しが不要
最大のメリットはこれですよね。
スタジオ・ライブハウスへのアンプの持ち込みがいらなくなります。
車で持っていけばお酒飲めなくなりますしね。ライブしにいってお酒飲めないって何しにいってるか分かりません。
セッティングも予めエフェクターボードを組んでおけばスタジオ・ライブハウスのアンプにセンドリターンで回すだけで即完了するので滅茶苦茶楽です。
日本の住宅状況で自前のアンプを所有することは大変厳しいです。
場所も取りますし、大きな音も出せないし、重たいし、とにかくデメリットが大きい。
いらなくなった際の処分にも困るんですよね。売却時の梱包と発送とかそういった事がとにかく面倒。
私の経験上、音の趣味嗜好は必ず変わります。そのたびにアンプを買い替えるのか?ってなったらもう大変で仕方ないです。
6.中古市場価格が安定している
基本的に受注生産なので、供給も需要も安定しており、中古相場も比較的落ち着いています。
突然の価格の高騰や暴落もないので安心して所有できるかと思います。
違うアンプの音を試したいなってときは今のを手放して新しく別のverocityペダルを買ってきてもいいですしね。
Verocityのデメリット
1.元となったアンプの音にはならない
再現度高いといっても、完全に音が一致するとまではさすがにいかないです。
そりゃそうですよね。それならもうアンプ買う必要ないですもの。
あくまで限りなくそれっぽい音になるってだけです。
アンプの音至上主義者はもうアンプを買うことからは逃れられないです。
私はこれを踏まえたうえでメリットの方が圧倒的に多いので採用をおすすめしています。
2.スタジオ・ライブハウスのアンプのコンディションに依存する
いくらプリアンプをVerocityに置き換えたからといって、そのままの音を出せるわけではない大きな理由がパワーアンプの依存ですね。
回路の構成自体は別のプリアンプになったといえど、どうしても使うパワーアンプの音の傾向に寄ります。
マーシャルのセンドリターンに回せばマーシャルの香りが、JC-120のセンドリターンに回せばどうしてもJCの香りはつきます。
それに、真空管の状況が良くなければ出てくる音も悪くなります。メンテナンスがまともにされていないスタジオ・ライブハウスに当たると最悪です。
そういった悩みを解決するにはやはり自分のアンプを買って持ち込む他ないかと思います。
3.受注生産なので手に入れるまでラグがある
オーダーしてから完成まで数か月ほどかかるのでどうしてもラグがあります。
まあでもこれがあるから価格高騰や暴落の心配もないので悪いことだけではないです。
4.その辺の楽器屋に置いてない
先ほど申しましたように、基本的に受注生産です。
特定の楽器屋以外は展示されていることはないので、試奏することが困難です。
額もなかなかなので、覚悟を決めて買う必要がありますよね。
特にVero Twinは高額なのでかなりきつい。
Verocityペダルの紹介
13-CL
このペダルはDiveided by 13 FTR-37のクリーンチャンネルをエミュレートされたモデルになります。
透明感があって音の分離がはっきりしていて解像度のあるクリーンサウンドです。
Diveided by 13は大変高額なアンプです。それをお手頃な価格で使うことができるのはかなりメリットがでかいですよね。
クリーンチャンネルのみなので、歪ませるには別途歪みエフェクターが必要になります。
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XTC-B
このペダルはBOGNER社のEcstasyアンプをエミュレートされたモデルになります。
ガンガンに歪ませることができるディストーションペダルですね。奥行きがあってウォームで心地よいサウンドです。
歪みエフェクターとして通常運用もよし、センドリターンに回しても良いです。
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SLD-B2
このペダルは80年代後期の初期Soldano SLO-100アンプをエミュレートされたモデルになります。
パワフルなディストーションサウンドです。ちょっとクール目のズンズンとしたかなりハイゲインのディストーションですね。
かなり音圧が出て迫力があります。ハードロック・メタル寄りのサウンドです。
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FRD-B2
このペダルはFriedman BE-100のブラウンチャンネルのエミュレートされたモデルになります。
ミッドローがしっかり出てきて、ラウドで重たいハードなディストーションサウンドですね。
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VH34-Lead
このペダルはDiezelのVH4の4ch部のハイゲインアンプのエミュレーターされたモデルになります。
ズンズンザクザクの非常に重たいハイゲインディストーションサウンドです。
メタラー御用達ですよね。
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JMP-LA
このペダルは80’sにL.Aで改造されたMarshall JMP2203をエミュレートされたモデルになります。
迫力があって太く、出力が凄いパンチのある王道のマーシャルサウンドです。
かなりのハイゲインで音量の出力も凄まじい攻撃力の高い歪みペダルです。
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FTM-Custom
このペダルはFENDER史上最も歪むアンプと言われ、さらには美しいクリーンチャンネルを持つTonemasterアンプをエミュレートされたモデルになります。
クリーンチャンネルと歪みチャンネル両方ついた便利なペダルですね。
フェンダーアンプ特有の美しいクリーンサウンド。ほんのりツインリバーブっぽい音ですね。
フェンダーのトーンマスターの歪みが再現されています。その後継機種のSUPERSONICのまんまの音です。
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FRD-SP
このペダルはFriedman BE-100のクリーンチャンネルとドライブチャンネルをエミュレートされたモデルになります。
歪みチャンネルはFRD-B2と同様です。
マーシャルと同様、ストレートなクリーンサウンドですが、FRD-CLのほうが音にハリが出て艶やかな質感ですね。
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おすすめのペダルは?
正直、好きなアンプの物を使っていいと思いますが、私がこの中でも一番好きだったのは
FRD-SP
ですね。クリーンチャンネルも歪みチャンネルもこれ1台で完結するので、かなり便利です。
究極、これ一台スタジオに持っていけば困ることないんじゃないのかなってくらい。
ボードに組み込む時もこれと空間系あればもう完成ってくらいです。
まとめ
どれもクオリティが高く、品質のいいペダルです.
どれを買ってもまずハズレはないです。元となったアンプの音が嫌いってことがない限りは笑
それなりの値段しますが、アンプ買うよりはマシって割り切って買ってみていいと思います。
使ってみてやっぱり一番よかったなって思う点は
アンプを持ち運ぶ辛さから完全に解放された
これにつきるかと思います。
ライブやスタジオへ行かず、ずっと家で弾いているプレイヤーには不要かもしれませんね。本物のアンプを買えばいいですし。
電車移動のプレイヤーには大変心強いエフェクターかと思います。