現在はプレミア価格になっているヴィンテージエフェクターの完全クローンぺダルを製作しているSUMO STOMP・・・。
今回は第二弾です。Long Tail #873での比較は前回行いました。
現在はプレミア価格になっているヴィンテージエフェクターの完全クローンぺダルを製作しているSUMO STOMP・・・。オリジナルのエフェクターをそもそも所有する機会がない(あればそもそもクローンなんて買わない笑)ので、どこまで忠実にコ[…]
MINOTAURでもオリジナルと同様のクオリティを発揮することができるのか?
再度比較検証を行いました。
- 1 SUMO STOMPとは?
- 2 Centaur(ケンタウルス)とは?
- 3 エフェクターの比較
- 4 まとめ
- 4.1 サイズについてはMINOTAURの方がコンパクトなので、ボードに搭載しやすく優秀。通常の電源ケーブルで稼働するので変換プラグ必要なし。
- 4.2 音色もかなり近い。MINOTAURの方はすっきりしていてドライなサウンド、オリジナルケンタウルスはウォームで粘りがあって奥行きのあるサウンド。Long Tail #873よりもスッキリしている印象。
- 4.3 音質・解像度についてはMINOTAURの方が綺麗で音像がくっきりしていて優秀。
- 4.4 ピッキングの反応についてはオリジナルケンタウルスの方が明らかに良い。
- 4.5 GAINのつまみの挙動は同じ。TREBLEは若干ロー寄り、OUTPUTについては出力が抑えられている。
SUMO STOMPとは?
SUMO STOMPはInner Bambooのブランドです。 Inner Bamboo のサウンドの流れを継承し小型でリーズナブルなベースペダル、往年の銘器のサウンドを完全クローンし小型リーズナブルなギターペダル等、 リリースされています。
試作を何度も繰り返しブラッシュアップされており、回路構成、定数を追い込みその後部品の質を選定されています。
既成エフェクタには使われないような高級オーディオパーツや、ヴィンテージパーツ、汎用パーツ、様々なパーツを適材適所組み合わせており、その結果、特に歪み物に関しては圧倒的な解像度の中に枯れたサウンドを確立が実現。
エフェクターはハンダ付けから塗装まですべて手作業、ハンドメイドとなっております。 モデルとなったエフェクターのサウンドを忠実に再現されており、そのクオリティの高さからここ数年で評価されて市民権を得たエフェクターブランドです。
製作されているSUMO STOMPのクローンペダルは高評価で手放さない人が多く、市場にもあまり数が出回っておりません。
今回はベース用のケンタウルスのコピー、MINOTAURで比較を行いました。
SUMO STOMP MINOTAUR をレビューします。金ケンタウルスのロングテールのクローンペダルとなります。ただ、こちらはベース用のオーバードライブペダルです。特徴国産ハンドメイドエフェクターブランドのSUMO STOMP […]
Centaur(ケンタウルス)とは?
アメリカ・ボストンのハンドメイド・エフェクター・ブランドKlon(クロン)Centaur(ケンタウルス)です。
1994年にBill Finnegan(ビル・フィネガン)氏によって開発されたオーバードライブペダルです。個人工房ですので、たった一人でケンタウルスを生産し続けてきました。その総数は約8000台です。
今でもこの8000台のペダルを世界で取り合いになっていまして、どんどん市場価値は増していき、今では1台数十万円で取引されております。
発売当初の定価は239ドル、生産終了間際の定価は329ドルでしたので、現在の価格はエフェクターの音としての価値というよりかは株や骨董品としての値段の付き方ですね。
販売当時から需要に対しての供給が追い付いてなく、中古品の方が値段が高いという状況でした。
現在もその人気は凄まじく、プレミア価格で取引されています。
色んなメーカーから数々のクローンペダルも製作されてきましたが、どれもオリジナルケンタウルスに匹敵するものは現れてなく、オリジナルケンタウルスの価格はどんどんうなぎ登りに・・・・。
Klon(クロン) Centaur(ケンタウルス)silver short tailをレビューします。憧れのオーバードライブペダルですよね。正真正銘本物です。オーバードライブの王様と呼ぶに相応しいエフェクターです。 裏側にはKlon[…]
エフェクターの比較
見た目について
Long Tail #873と同様、MINOTAURも同じサイズなので小さくて使い勝手がいいですね。何度見てもオリジナルケンタウルスはデカい笑。
やっぱりコンパクトの方がボードに乗せやすくていいですね。オリジナルは電源ケーブルも変換プラグが必要ですしね。やっぱりめんどくさい。
音色・キャラクターについて
音色・キャラクターについてですが、本質的にはほとんどコピーできていると思います。
僅かな差ですが、オリジナルケンタウルスの方がウォームで奥行きのある音、MINOTAURの方がさっぱりしていてドライな音になっていますね。
オリジナルケンタウルスの方が少し音に粘りもあります。一方、MINOTAURは音がストレートで癖がありませんね。
ほんの気持ちですが、Long Tail #873よりもMINOTAURの方が更にさっぱりしてるように思えます。ただ、やっぱり出力が抑えられているためか、同じ音量にしても気持ちパンチが欠けるか。
いい意味ではクリア、悪い意味ではちょっと音の説得力が欠ける。
音質・解像度について
MINOTAURの方がすっきりしていてクリアだと思いますね。
Long Tail #873も解像度高いですが、それと同様にMINOTAURも良いかなと思います。
一方、オリジナルケンタウルスも高水準ではあるのですが、やっぱりちょっともっさりしてる感じはあります。
まあ、ヴィンテージエフェクターですからね。
綺麗でくっきりした現代チックなサウンドを良しとするのか、ヴィンテージのちょっと古臭い音を良しとするのかは好みかと。
ピッキングの反応について
これについてはオリジナルケンタウルスの方が反応は良いですね。
Long Tail #873はオリジナルベースでつまみの挙動も作られているためか、そんなに露骨に変化は感じられなかったですが、MINOTAURと比較するとやっぱりオリジナルのがいいかな。
オリジナルをベースで使うとあまりにもピッキングニュアンスが強すぎるんでしょうね。音の主張が笑
バンドアンサンブルにハマるように調整してあるのかなと思います。
GAINのつまみについて
こちらの挙動はもう完全にコピーされていますね。全く同じように扱っても差し支えないです。
TREBLEのつまみについて
MINOTAURの方が若干ローに寄っていて籠った感じです。オリジナルで12時のトーンをMINOTAURで出そうとすると14時くらいでしょうか。
そのため、その差分だけハイの最大値が出せなくなっています。逆にローは出せるようになっていますが。
OUTPUTのつまみについて
出力の差はかなりあると思っています。オリジナルで12時の音量を出そうとすると15時くらいまで上げないといけないです。それだけギターよりベースの出力に差があるってことなんでしょう。
バッファーについて
これも正直ほとんどわからないですね。弾き比べてハッキリと分かる人は相当耳がいいですよ。そういう人はバッファーとか気にする前にさっさとケーブルの類買いそろえた方が幸せになります。
まとめ
MINOTAURのクオリティはかなり高水準ですね。ベース用に調整されてあるだけ、やっぱりトーンと出力は控えめになっている印象。当たり前か。
まとめますと
サイズについてはMINOTAURの方がコンパクトなので、ボードに搭載しやすく優秀。通常の電源ケーブルで稼働するので変換プラグ必要なし。
音色もかなり近い。MINOTAURの方はすっきりしていてドライなサウンド、オリジナルケンタウルスはウォームで粘りがあって奥行きのあるサウンド。Long Tail #873よりもスッキリしている印象。
音質・解像度についてはMINOTAURの方が綺麗で音像がくっきりしていて優秀。
ピッキングの反応についてはオリジナルケンタウルスの方が明らかに良い。
GAINのつまみの挙動は同じ。TREBLEは若干ロー寄り、OUTPUTについては出力が抑えられている。
以上です。参考になりましたでしょうか。
ギターで使うならやはりオリジナルとほぼ変わらない挙動であるLong Tail #873を使うのが無難かなと思います。
MINOTAURでもギターで使っても全然いいかとは思いますが、トーンと出力の最大値がオリジナルと比較すると出せないので、同じ値段であるのであればわざわざMINOTAURを買わなくてもいいかなと思います。
ただ、市場価格はMINOTAURの方が若干お安めになっているので、妥協してMINOTAURを使うのもアリなのかなと思います。結局音はそこまで変わらないですしね。