SUMO STOMPの人気機種、#8,#8TEX,#9を揃えられたのでこの3機種の徹底比較を行いました。
3機種とももちろんクオリティが高く、良いオーバードライブペダルなのですが、どれを買おうか悩んでいる方も多いと思います。
3機種とも揃えるとなると予算確保と労力が大変ですしね。
SUMO STOMPとは?
SUMO STOMPはInner Bambooのブランドです。
Inner Bamboo のサウンドの流れを継承し小型でリーズナブルなベースペダル、往年の銘器のサウンドを完全クローンし小型リーズナブルなギターペダル等、 リリースされています。
試作を何度も繰り返しブラッシュアップされており、回路構成、定数を追い込みその後部品の質を選定されています。
既成エフェクターには使われないような高級オーディオパーツや、ヴィンテージパーツ、汎用パーツ、様々なパーツを適材適所組み合わせており、その結果、特に歪み物に関しては圧倒的な解像度の中に枯れたサウンドを確立が実現。
エフェクターはハンダ付けから塗装まですべて手作業、ハンドメイドとなっております。
モデルとなったエフェクターのサウンドを忠実に再現されており、そのクオリティの高さからここ数年で評価されて市民権を得たエフェクターブランドです。
SUMO STOMP #8 #8TEX #9の特徴について
#8
こちらはヴィンテージの初期TS808を再現したモデルになります。 複数台用意されたヴィンテージTS808の中で81年シリアルNO.126700の個体を各ポットの個体差(誤差)以外は音質及び動作まで可能な限り再現されたとのこと。
TSファンなら知っているかと思いますが、マレーシアチップ(マレーシアオペアンプ)が搭載された個体のクローンです。
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#8TEX
こちらはヴィンテージの初期TS808を再現したモデル#8の個体をベースに、SRVの84年ロックバラストのサウンドをモチーフにチューニングしたモデルとなります。
メーカー曰く、ヴィンテージTS808と比較すると高域及び低域が僅かに多く、重心が低く乾いたサウンドとなるとのこと。
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#9
こちらは初期TS-9 JRC2043DDチップが搭載されたものを再現したモデルとなります。
各つまみの個体差(誤差)以外は音質及び動作まで可能な限り再現したモデルとなります。
4558搭載モデルや、ややサウンドの明るいTS808という立ち位置に対して、2043DD搭載モデルの持つ良い意味での高域の暴れや倍音の粒の細かさや枯れ感、ミッドの空気感等、独自の質感を再現したとのこと。
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エフェクターの比較
音色・キャラクターについて
#8はTS808のサウンドはそのままに音のクオリティがシンプルの向上された高性能なオーバードライブサウンド。
#8のヴィンテージペダルを完全再現された音ですね。良くも悪くもTS808の音!っていうサウンド。
TS808特有の粘るのあるオーバードライブペダルですね。
#8TEXはTS808よりも音の重心がロー寄りになり、音がすっきりとドライな感じに仕上がり、アタックが増したTS808サウンドとなります。
TS系の音はするんですけど、#8とは全く別物のサウンド。
重心がロー寄りになっているので重厚感があり、音がクリアで攻撃的になっております。
TS808特有に粘りは感じられないですね。非常にさっぱりとしています。
#8はヴィンテージTS808を忠実に再現したものですが、#8は完全にSUMO STOMPのオリジナルサウンド。
より実践的で現代的なペダルだと思います。
#9はTS9のサウンドはそのままに音のクオリティがシンプルの向上された高性能なオーバードライブペダルです。
これもヴィンテージペダルを完全再現のペダルです。やはり良くも悪くもその音笑
ノイズも少なくてスッキリとしたサウンド。程よく粘り、程よいミッドの効いた音抜け感が特徴的ですね。
音の解像度・分離感について
#8は音に粘りがある代わりにやっぱり解像度・音の分離については良いとは言えない。もちろん、現行品のTS808よりはいいんですけど、他の2種と比較すると良くはないという感じ。
#8TEXが一番クリアでくっきりとした音像ですね。コードを弾いていても一音一音分離して綺麗に聴こえてきます。今の流行りに乗っかかったようなペダルですね。
#9はその2機種の中間といったところでしょうか。程よく綺麗で程よく奥行きがあってバランスの取れた音です。
ピッキングニュアンスについて
これはやはり#8TEXに軍配があがりますね。滅茶苦茶反応がいいです。
#8はやはりちょっともっさりした感が拭えない。まぁヴィンテージペダルの再現ですし、そういったところもきっちり再現されている感じはします。
#9も同様ですね。#8よりかは良いかなといった感じ。
各種つまみの挙動について
#8と#9については挙動まで完全再現されていますね。使い勝手はほとんど変わらない。
#8TEXだけが若干異なる挙動をしております。本来LEVELが14時程度でフラットなのに#8TEXは12時でフラットになっているといった具合。
ゲインレンジとトーンレンジも若干広くなっていますね。音作りの幅は広がっているか?といった感じ。
結局、どれがおすすめなの?
3機種ともいいペダルでしたが、私の好みとしては
#9>#8TEX>#8
ですかね。
正直、3機種とも全然キャラクターが違ったペダルだったのでどれが優秀かっていうのは全くないのかなと思います。あくまで私の好み。
#9はヴィンテージ臭さも残しつつも音のバランスが比較的よかったかなと思います。あえて使うのであれば#9。
#8TEXは音抜け・解像度・ピッキングの反応等は2機種に比べると抜群に良いです。パンチもあって迫力もありますしね。
ただ、こういう系統のペダルは最近のトレンドで他メーカーのペダルを使ってもいいんじゃないかっていう気はしてます。
唯一無二のヴィンテージペダルの完全再現!というよりかはTS808を再構築した滅茶苦茶いいTS系ペダルっていうような感じ。
#8は良くも悪くもTS808の完全再現ペダルといった感じ。TS808のいい所悪い所そのまま残ってます。ヴィンテージのTS808が好みの音だという人はこちらをどうぞ。
総評
3機種ともクオリティの高いオーバードライブペダルですね。
完全に好みで選択してくれて良いとは思うんですが、自分の欲しいサウンドがちゃんと頭の中で整理された状態で選ばないと「あれ?これじゃないなぁ・・・」っていう状況になりえるかと思います。
まとめますと
#8はヴィンテージTS808を完全再現したモデル。音に粘りがあって奥行が感じられる。
#8TEXはヴィンテージTS808をベースにしつつも重心がローによっていてクリアで攻撃的なトーン
#9はヴィンテージTS9を完全再現したモデル。2機種と比べると一番バランスの取れたトーン
お値段は全部同じなのでお好きなのをどうぞっていう感じですね。
シンプルにいい音が欲しいのであれば#8TEX、ヴィンテージの音の完全に再現されたものがほしいのであれば#8と#9でしょうか。
ヴィンテージペダルに全く興味がない人は#8、#9を選ばなくてもいいのかなとは思いますね。
ヴィンテージの音が欲しいけど、オリジナルは高すぎて無理!って方はこれを買いましょう。