VeroCity(ベロシティ) Effects Pedals SLD-B2をレビューします。プロギタリスト山口和也さんがYoutubeで紹介してから注目された方も多いのではないでしょうか。定番のアンプシミュレーターペダルになってきました。完全に市民権を得たエフェクターブランドかと思います。
特徴
日本のエフェクターブランドVeroCity Effects Pedals SLD-B2です。このペダルは80年代後期の初期Soldano SLO-100アンプをエミュレートされたモデルになります。
このブランドは「VIGILANTE 」のギタリスト、レコーディングエンジニア、プロデューサー等、様々な顔を持つ大本浩史氏を中心に立ち上げられました。
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数あるVerocityペダルのレビューをまとめてみました。どれも安定して高品質で使えるサウンドを実現していると思います。実際に使ってみておすすめできるよかった点や悪かった点を記載していきます。[…]
Verocityペダルの特徴
ブランド名の由来にもなったVero Boardを用い、真空管をFETに置き換え、アンプの回路をコンパクトエフェクターのサイズで再現されているのがVerocityペダルの特徴ですね。
徹底的に厳選されたパーツをBELDENワイヤーと高品位なドイツ製WBT銀ハンダを用いて丁寧にハンドメイドで組み上げられています。量産品では通常使われないパーツをふんだんに使用されているとのこと。
ですので、大量生産することはできないようで全て受注生産となっています。新品で入手するのがとても大変ですね。注文してから数か月かかるようなので。
そのおかげで中古相場の価格が非常に安定しているので暴落とかはないかと思います。安心して保有できます。
もう一つのVerocityペダルの特徴としてはアウトプットジャックの通常の挿し方でアンプのクリーンチャンネルに接続することが可能となり、半挿しにすることでギターアンプのRETURNに接続できるようなインピーダンス変更を可能となっているところ。
つまり、普通に挿せば通常通りの歪みエフェクターペダルとして使用可能。半挿しであればリターンに回すことでプリアンプとして使用することが可能となります。汎用性が非常に高いですね。
入力ジャックを抜き去るとミュートがかかるのでアンプやスピーカーにダメージはかからないです。トラブルが起きても安心ですね。
コントロールのつまみは左上からVolume、Presence、Gain、Treble、Middle、Bassとアンプ必要なものが一通りついてます。Verocityの基本的なセットですね。
こちらはチャンネルは1ch仕様です。ゲインブーストスイッチはしっかり搭載されています。
エフェクターの音作りについて
やはり安心安定のVerocityペダル。元となったアンプの音を忠実に再現できます。若干エフェクター臭さは残りますが、優秀でしょう。
ソルダーノ特有のパワフルなディストーションサウンドです。ちょっとクール目のズンズンとしたかなりハイゲインのディストーションですね。
かなり音圧が出て迫力があります。ハードロック・メタル寄りのサウンドです。
1CHしかないですが、クランチ~ディストーションまで作れる幅広いゲインレンジですね。
ゲインのつまみは9時くらいでクランチ、11時でオーバードライブ、12時以降はディストーションサウンドとなります。ファズくらいまでガンガン歪ませることが可能です。ゲインブーストスイッチもあるのでゲイン量が足りなくなることはまずないかと思います。
ただ、Verocityのゲインブーストスイッチはがっつり歪ませられるというよりかはほんのりゲインを足してくれるようなイメージです。
ボリュームは9時くらいでフラット、そこからどんどん音が増していきます。かなりうるさい領域まで音量は上げられます。パンチのあるサウンドが作れますね。
3EQのトーンコントロールは非常に効きがいいですね。全て均一に音域を調整できます。12時がフラットですね。Verocityはほとんどこういう作りなのかもしれません。ある意味本家のアンプ使うより音作りはしやすいのかもしれません。
Presenceも気持ち足してあげる程度でよさそうですね。ズンズンな重たいディストーションサウンドが特徴なのでキンキンにすることもないかなと思います。
こちらのペダルは1chかつディストーションサウンドを作る際に用いられるかと思いますので、ジャック半挿しにしてセンドリターンに回してプリアンプにする使い方をすることはあまりないのかなと思います。
このディストーション1つの音しか使わねえ!という男前な方はそれでも問題なさそうですが。
総評
やはり優秀なアンプエミュレートペダルかと思います。現在は非常にたくさんの数のアンプをエミュレートされたペダルがラインナップされているのでお好みの物を買えばいいかなと思います。
こちらは歪みチャンネルとしてしか使えないので、クリーンチャンネルはアンプの物を使うか、別途クリーン用プリアンプを用意しなければならないなと思います。音色がディストーション1つだけで良い人はセンドリターンに回してプリアンプとして活用してしまっていいんじゃないかなと。
本家のソルダーノアンプを入手するのは大変かと思いますので、こちらを試されるのも良いかなと思います。
問題は受注生産で届くまでに時間がかかるところ・・・。中古市場でもあまり見かけないモデルなので、お気軽に試せないのがネックですね。