【多機能空間系】TC ELECTRONIC The Dreamscape レビュー

TC ELECTRONIC The Dreamscapeをレビューします。コーラス・フランジャー・ビブラートを1台に集約したモジュレーション系ペダルですね。

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特徴

TC ELECTRONIC The Dreamscapeです。

TC ELECTRONICとは

TC ELECTRONICはデンマークのオーフス郊外でキム兄弟とジョンリショイ兄弟によって設立されたエフェクターブランドです。

彼らはミュージシャンとしての経験を活かして、今や伝説的なステレオコーラス/フランジャーギターペダル、またはシンプルなSCFを開発しています。

その豊かな色調、低ノイズレベル、透明な特性で賞賛され、現在では伝説的なSCFは40年間生産され続け、今日もなお求められています。

ギタリストならもうお馴染みのエフェクターブランドかと思います。

TonePrintでも有名ですよね。前まではUSB接続でPCからTonePrintのデータをダウンロードしていましたが、今では無料のTonePrint Appを使用することでコントロールするパラメーターや数、EQカーブなど、ペダルのありとあらゆる箇所を調整することができます。

スマートフォンをギターのピックアップにかざし、ボタンを押すだけでギターケーブルを介してTonePrint Appからペダルに転送完了します。

 

The DreamscapeはJohn Petrucci自身が綿密に調整をし、コーラス・フランジャー・ビブラートを1台に集約したモジュレーション系ペダルとなります。 CHO1・2、FLA1・2、VIB1・2の計6つ+TonePrintのサウンドタイプを搭載。

そして中央上にトグルスイッチがあります。これはBRIGHT、NORMAL、DARKのキャラクターが搭載され、幅広いサウンドを作れます。

バッファード・バイパスとトゥルーバイパス2つのバイパスモードを装備。

ステレオインアウト端子も実装されているので、ステレオ出力にも対応します。

コンパクトなサイズな割にかなり多機能なペダルとなっています。なぜ1チャンネルにしちゃったのか・・・・。

プリセットがもう1つでもあれば色んな音色楽しめたのにと思っちゃいます。

エフェクターの音作りについて

様々な空間系を1つで楽しめちゃう多機能なペダルです。

1つ1つの音のクオリティとしては正直言って普通・・・。可もなく不可もない感じですね。

本当に変哲もないコーラス、フランジャー、ビブラートが1つにまとまっただけという感じがします。

同価格帯のそれぞれに特化したエフェクターの方がやっぱりクオリティは高いですね。まあ、そりゃそうか。

ただ、守備範囲は広く、かなり深いエフェクトをかけられるのでそれは良いポイントですね。

中央のトグルスイッチで音のトーンもコントロールできます。しかし、トーンのコントロールだけでなくてエフェクトのかかり具合まで影響してしまうのでそれはちょっと悪い点。深くかかったり浅くかかったりしちゃうんですよね。トーンだけ変わってくれればよかったのに。

以下、各種モードのレビューを記載します。

CHO1 CHO2について

原音を損ねることなく、コーラスエフェクトを愚直にかけることができます。

艶ややかになったりとかもないです。

CHO1は深くエフェクトがかかり、CHO2は浅くエフェクトがかかりますね。音色としては両チャンネルで大きく差は感じられないです。

セッティングを強めにするとフェイザーか?ってくらい深くうねりを加えられるのは良い所ですね。もちろん、かなり浅くかけられることもできます。

SPEEDですが、12時でフラットです。MINにするとバイパス時と同じ状態、そこから右に回すと徐々に音の周期のスピードが速くなっていきます。

CHO1では14時あたりで結構ぐにゃんぐにゃんになるくらい強いエフェクトになりますね。CHO2ではそれでもまだ浅くかかってくれます。

DEPTHも同様ですね。エフェクトの深さのコントロールですが、SPEEDと同じような変化量で調整できます。

FXLEVELも12時でフラットですが、そこまでエフェクト音の音量を大きく変えられることはないです。

気持ち小さくしたり大きくしたりできます。大袈裟な表現はできないですね。

中央のトグルスイッチですが、BRIGHTでトーンが明るく、中央でニュートラルな状態になります。DARKだとトーンが暗くなるのかなと思いきや、そこまで変化がなく、音にコンプレッションがかかったような状態になります。音が前へ出ていかないような感じになりますね。

FLA1 FLA2について

FLA1はかなり浅いフランジャー、FLA2はフランジャーのイメージ通りのエフェクトがかかるようになります。

FLA1についてはもはやフランジャーではないですね。コーラスをさらにうねるようになった感じです。

FLA2は期待通りのイメージ通りのフランジャーのエフェクトです。 ただ、FLA2は原音にコンプレッションがかかったような感じの音になってしまいます。エフェクト音のが主張強くなっちゃいますね。

FLA1と2では全く別物のエフェクトがかかりますね。つまみの勝手も全く異なります。

FLA1では各種つまみを12時にするとエフェクトがそんなにかからないですけど、FLA2はゴリゴリにかかりますしね。

FLA1については各種つまみの勝手はCHO1とそんなに変わらない感じですね。 FLA2についてはSPEEDとDEPTHについては感覚的に使えてそんなに変わらない感じですが、FX LEVELだけ勝手が変わります。 15時くらいでフラットになるんですよね。ですので、12時で使っちゃうとバイパス時よりエフェクト音が小さく感じてしまいます。

MAXにしてもそこまでエフェクト音は大きくならないです。 トグルスイッチは基本的にCHO時と変わらないですが、DARKの際は若干エフェクトのかかりが浅くなってしまいますね。

VIB1 VIB2について

VIB1は強くビブラートがかかるようになり、VIB2は浅くビブラートがかかるようになります。

こちらは他のモードとは違って少し艶やかなサウンドに仕上がりますね。 VIB1はきっちり音を震わせてくれますね。

ビブラートエフェクターらしい仕上がり。VIB2は原音とほとんど重なった音になってるので、少し音が分厚くなったイメージになります。

SPEEDとDEPTHを上げると少し震えてくれるようになります。 SPEEDのつまみは右に回すと強く震えてくれるようになります。

左に回すと浅くなりますね。 DEPTHはビブラートのかかりの深さの調整ですね。この2つはやはりそこまで他モードと勝手は変わらないです。

FX LEVELはMAXでフラットになります。原音もなんか小さくなるんですよね。MAXより下げてしまうと。 トグルスイッチはBRIGHTとNORMALについてはCHOとそんなに変わらないですが、DARKの際は音が籠るだけでなく、エフェクト音もコンプがかかって抑えつけられたような感じになります。

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総評

様々な空間系を1つで楽しめちゃう多機能なペダルです。 としか言いようがないですね。

特に特徴があるわけでもなく、可も不可もないペダル。

6つのモードでかなり音色が変わって色々試せて楽しいですが、やはり特化した別ペダルのクオリティのが高いのでわざわざこれを使うだろうか?という疑問が拭えない。

セッティングを記憶できるプリセットが1つ追加されるだけでも使い勝手が異なってくると思うんですけどね。

多機能であっても1つしか音色がセッティングできないとなると、それぞれの専門の空間系ペダル買った方が幸せになれるかなと思います。 ちょっと惜しいペダルでした。

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