ボードにたくさんのエフェクターを導入してくると欲しくなってきますよね。そう、スイッチャーです。大半の人が踏み替えが大変になってきて導入されるかと思います。ライブ中に音色に切り替えで踏み間違いのエラーやトラブルはなるべく避けたいものです。
このページでは音色の切り替えだけではなく、音質的にもスイッチャーを導入した方がメリットがあるということを説明したいと思います。
エフェクターによる音質劣化の改善
エフェクターをたくさん買ってきてとりあえずボードに導入・・・・初心者にありがちなムーブです。エフェクターは電気回路です。OFFにしていても電気回路を経由することで電気信号は劣化していきます。OFFにしている際、そこの電気回路に電気信号はなるべく通したくないものです。
そこで、スイッチャーがあると必要な分のエフェクターのみ経由させることができます。
直列でエフェクターを繋がなくてよくなる
スイッチャーは各ループ回路が導入されていて、使わないループは電気信号を経由させずにスルーできます。
通常、全て直列にエフェクターをつなげば
こういった状態になりますよね。エフェクター1だけ常時ONにして他の2つは必要に応じてONにする使い方をしていた場合、不必要に2つのエフェクターの回路を経由することになります。意味もなく電気信号を劣化させてしまいます。
ギターですとエフェクター3つくらいまでなら気になるLVまで劣化しないですが、5~6個直列でつなぐと明らかに信号が劣化し、音痩せが目立つようになります。ベースは電気信号がギターより大きいので、4個目くらいから目立つようになります。
そこで、スイッチャーの出番です。
スイッチャーを導入させてやれば、OFFになったループは回路を通さないので、必要最低限のルートでアンプまで電気信号を送れることになります。エフェクター1だけONにして他をOFFにすれば
ここまで簡略化できます。たくさんのエフェクターを使ったボードであれば、スイッチャーを使うことで音質劣化を防ぐことができますよね。
チューナーが導入されているorチューナーアウトがある
物にもよりますが、スイッチャーにはチューナーが導入されていたり、チューナーアウトがついていたりします。チューナー一つ分の回路を経由させることがなくなるので、さらに音質劣化を防げます。
無理なエフェクターの配置にならず、ケーブル長を最短にできる
全て直列でエフェクターをつなぐと、無理な配置になったり、むやみやたらに長いパッチケーブルになってしまったりしますよね。スイッチャーを導入するとそういった悩みからは解放されます。システムが全てスイッチャーのスイッチ踏み替えだけで完結するので、エフェクターの場所を気にせずに配置できます。パッチケーブルもソルダーレスケーブル等を使えば必要な分だけの長さになります。パッチケーブルを通過する電気信号も最短になるので、音質劣化を防げます。
バッファーはどうなのか?
スイッチャーを導入しなくても、バッファー・ペダルを使えば音質劣化は防げるのでは?
確かに、バッファーを使えば音質劣化は防げます。しかし、根本的な解決にはならないと私は考えています。
ギターの電気信号はハイインピーダンスで非常に微弱です。外部からの電気的影響をめちゃくちゃ受けやすい状態です。バッファー・ペダルはハイインピーダンスの電気信号をローインピーダンスにして外部からの電気的影響を受けにくくするためのものです。
あくまで、電気信号をローインピーダンスにして電気的影響を受けにくくするためのものであって、音質劣化がしなくなる完全無欠な物ではないのです。
シールド・パッチケーブルを良質なものを採用したり、スイッチャーを導入してなるべく外部からの影響を極力小さくすべきだと思います。それでも、音痩せ・ノイズが気になってどうにもならなくなるようであれば、バッファー・ペダルを導入すれば良いと思います。
結論
まとめますと、スイッチャーを導入することによって
不必要なエフェクターの回路をスルーすることで、音質劣化を防げる
本来、必要であるチューナーの回路もスルーでき、音質劣化を防げる
パッチケーブルを経由することでの音質劣化も最小限に食い止められる
バッファー・ペダルは最終手段である
以上です。音痩せ・ノイズが気になるなぁという方はスイッチャーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。ちなみに私は過去の記事でも紹介しましたがBOSSのMS-3を使っています。
BOSS(ボス)ms-3 マルチエフェクトスイッチャーのレビューします。マルチエフェクターの機能+スイッチャーの機能を足し合わせた革命的なアイテムです。サイズも 275(幅)×97(奥行)[…]
マルチエフェクターでありながら3ループスイッチャーの機能がある優れものです。たくさんのコンパクトエフェクターを使うこともなくなるので音質的にも優しいですね。