エフェクターボードを作っていくとぶつかる問題、それは電源ですよね。最初にエフェクターボードを作る際はとりあえずエフェクターが動けば良いやと疎かになりがちです。しかし、私はパワーサプライ(電源)が最も重要だと考えています。ここがダメなら音作りなんてもっての外です。
このページではどうしてパワーサプライが重要であるのかの説明と私が独断と偏見で決めたおすすめのパワーサプライをご紹介します。
パワーサプライ(電源)による音への影響
パワーサプライによる音への影響は侮ってはいけません。最重要だと考えています。音をよくしたいのならまずは電源です。オーディオ業界の世界では常識ですが、バンド界隈ではなぜかこのあたりが浸透していないのです。
立派なエフェクターを並べているのにパワーサプライが貧弱なボードをよく見かけます。本末転倒ですね、宝の持ち腐れです。いい音なんてするわけがないと断言できます。
それの理由を一つ一つあげていきたいと思います。
1.ノイズ
一番大きいのはこれですね。ノイズが乗っているかどうかです。ノイズが乗っている状態は音抜けが悪くなったり、音に芯がなくなったり、ハリが失ったりします。ハウリングの原因にもなりますね。あえてノイジーがギターサウンドにしたりする場合以外は極力ノイズはカットしたほうが音作りもしやすいです。もっとエフェクターの歪みを足したいのにハウリングが気になるから歪みを下げる、といった状態になったら理想的な音なんて作れないですよね。
2.解像度
良い電源を使えば音の解像度もよくなります。モヤモヤして何を弾いてるのか分からないサウンドってよくありますよね。そういったことがなくなり、音が明瞭になり、説得力が増します。写真の解像度の高いものと悪いものを見比べても、解像度が高い方が綺麗に見えますよね。音も同じです。
3.音の分離
良い電源を使えば音が綺麗に分離してくれます。コードを一発ジャーンと鳴らしても1音1音綺麗に聴こえてくるようになります。また、リバーブエフェクターも原音とリバーブ音がゴチャっと混ざらずに分離して綺麗に聴こえてくるようになります。その他のディレイ等の空間系エフェクターについても同様です。
4.音圧
良い電源を使えばパワーもよくなります。正確に言えば、電気信号の劣化が少なくなり音痩せが緩和されます。ギターを弾くからには迫力のある音のが気持ちが良いですよね。
パワーサプライの選び方
良い物を買えばいいってのは分かったけど、結局何を買えばいいのか分からないといった方にどういうポイントから着目すれば良いか説明したいと思います。
1.電源容量
電源容量がなるべく多い物を選ぶ方が良いですね。A(アンペア)で表記されているか、W(ワット)で表記されていることが多いです。そんなにエフェクターを多用しない方はそんなに気にすることはないでしょうけど、沢山使う方は確認しておくべきです。アナログ物のエフェクターはそんなに電源を食うことはないですが、デジタル物はかなり電源を食います。(例えば、Strymonの空間系デジタルエフェクターは500mAも使います)
電源容量はなるべく余裕を持った状態で稼働させるほうが良いです。MAX容量ギリギリを攻めるとパフォーマンスの低下につながります。
2.出力端子
自分が使用するエフェクターの端子がなかったら何の意味もないですよね。DC9V、12V、18Vで稼働するものなのか、交流(AC)で稼働するものなのか、センタープラスマイナスどちらで稼働するのか等あらかじめ調べておくべきです。それらがちゃんと稼働するパワーサプライをチョイスしましょう。
出力が弱い物だとデジタルエフェクターが動かないこともあるので、出力の許容も調べておきましょう。
よくわからなければ、AC100Vの電源アダプターで稼働させれば良いので、AC100Vのコンセントがついているパワーサプライを選べばなお安心です。
3.ノイズフィルターの有無・アイソレートであるかどうか
端子によくアイソレート(独立)端子とかの記載があると思いますが、端子はアイソレートされていないとエフェクターボード内でグラウンドループになってノイズの発生源になってしまうのでなるべくアイソレートされた端子がついているパワーサプライを選ぶと良いです。
端子にノイズフィルターがついていると綺麗な電気が供給されるのでなお良いですね。
4.パワーサプライへの電源供給が電源ケーブルであるかどうか
何気にこれが一番見落としがちなのですが、パワーサプライへの電源が3心の電源ケーブルが刺さるものを選ぶ方が良いかなと思います。スタンダードな物は大抵電源アダプターで供給されていますね。もうその段階で電気信号が劣化されていると考えて良いです。
パワーサプライの付属品の電源ケーブルはただ、そのパワーサプライを稼働させるためだけのもので良い電源ケーブルではないので別途オーディオ用電源ケーブルを購入して使用するとより効果が増します。馴染みのあるメーカーはオヤイデ・オーブ等でしょうか。
おすすめのパワーサプライ
1.FREE THE TONE(フリーザトーン) PT-5D
エフェクターを動かすのに必要なものが全て導入された素晴らしいパワーサプライだと思います。私はこれが一番好きですね。(ちなみに私もPT-5Dを使っています。PT-1Dから乗り換えました。体感、PT-1Dと比較してそこまで音質向上はありませんでしたが。)
フリーザトーン パワーサプライ PT-1Dをレビューします。特徴フリーザトーンのハイエンドパワーサプライです。大きなエフェクターボードを作成する際、最重要になってくるのが電源ですね。[…]
AC100Vコンセント端子3つ、ノイズフィルターのついたDC9V端子6つ、アイソレートされた高出力DC9V端子(MAX500mA)2つが付いています。Strymonのような大型デジタルエフェクターを使われる方も安心ですね。
電源ケーブル3心も刺さります。安いパワーサプライからこちらに変えた時は感動しました。
2.EX-PRO PT-1
お金をいくらでもつめるならこれが最強ではないかと思われます。
完全アイソレートされた端子の上にノイズフィルターまで完備。徹底的ですよね。
DC9V端子(MAX200mA)は8つ、AC100V端子は4つです。200mA超えるような電源はコンセントで稼働することになるかなと思います。3心の電源ケーブルも刺さります。
欠点は値段が高いことくらいですかね。
3.Strymon zuma
こちらも最強の電源の一つかと思われます。
AC100Vのコンセント端子がないこと以外は欲しい要素全て入っています。
ノイズフィルター+アイソレートDC9V端子(MAX500mA)、DC9V,12V,18V切り替え端子があり、別売りojaiへの増設用端子が付いています。元々の端子数でもそうそう困ることはないですが、増設までできるのは素晴らしいですね。
欠点は輸入してこないと買えないみたいです。日本で正式に発売されるのはいつになるのやら・・・。
と思ってたんですが、現在は並行輸入品が買えるようになりました。
少し高いですが、嬉しいですね。
4.Voodoo LAB Pedal Power 2 Plus
ド定番モデルですね。プロでも愛用者が多いようです。
AC100V端子はないものの、DC9V12V端子が8つに、そのうち2つはMAX250mAが出力できます。別売りのダブリングケーブルを使用すれば18V、24Vの昇圧も可能です。
もちろん、アイソレート端子ですし、3心の電源ケーブルも刺さります。
5.Fender Engine Room
ついにフェンダーがパワーサプライを開発しました。100Vコンセント端子がないこと以外は全て備わっているパワーサプライ。
アイソレートDC9V端子(MAX500mA)、DC9V,12V,18V切り替え端子に加え、5V USB-AとUSB-C端子と備わっている完全無欠のパワーサプライ。
ZUMAが日本で買えず輸入するしかなかったのですが、それに置き換わるこちらがお手軽に入手できるようになったというのは非常にデカい。
そしてZUMAよりも値段が安い。文句なしの性能ですね。
ラインナップは5ポートの「Engine Room LVL5」、8ポートの「Engine Room LVL8」および12ポートの「Engine Room LVL12」があります。
背面にはIECポートを装備しており、エフェクターボード上でEngine Room LVL5、LVL8、LVL12を追加することができます。
これからのスタンダードになっていくことでしょう。
結論
いかがでしたでしょうか。パワーサプライに対する悩みは解消されましたか。
結論として
1.電源による音への影響はとてもデリケートなため、パワーサプライは決して妥協しないこと
2.自分のエフェクターボードに対してどんなパワーサプライが必要なのかを検討してから購入すべし
3.電源を制す者は音を制す
以上です。
せっかく良いエフェクターを買っても100%のパフォーマンスで稼働できないのであれば勿体ないですよね。決して電源は疎かにしないことです。