SUMO STOMP #9をレビューします。ここ数年で市民権を得た国産エフェクターブランドですね。
特徴
国産ハンドメイドエフェクターブランドのSUMO STOMP #9です。
SUMO STOMPとは?
SUMO STOMPはInner Bambooのブランドです。
Inner Bamboo のサウンドの流れを継承し小型でリーズナブルなベースペダル、往年の銘器のサウンドを完全クローンし小型リーズナブルなギターペダル等、 リリースされています。
試作を何度も繰り返しブラッシュアップされており、回路構成、定数を追い込みその後部品の質を選定されています。
既成エフェクタには使われないような高級オーディオパーツや、ヴィンテージパーツ、汎用パーツ、様々なパーツを適材適所組み合わせており、その結果、特に歪み物に関しては圧倒的な解像度の中に枯れたサウンドを確立が実現。
エフェクターはハンダ付けから塗装まですべて手作業、ハンドメイドとなっております。
モデルとなったエフェクターのサウンドを忠実に再現されており、そのクオリティの高さからここ数年で評価されて市民権を得たエフェクターブランドです。
こちらは初期TS-9 JRC2043DDチップが搭載されたものを再現したモデルとなります。
各つまみの個体差(誤差)以外は音質及び動作まで可能な限り再現したモデルとなります。
4558搭載モデルや、ややサウンドの明るいTS808という立ち位置に対して、2043DD搭載モデルの持つ良い意味での高域の暴れや倍音の粒の細かさや枯れ感、ミッドの空気感等、独自の質感を再現したとのこと。
当方、初期型のTS-9は弾いたことがなく、現行品のTS-9との比較になってしまいます。
TS9の過去のレビューはこちらから!
IBANEZ(アイバニーズ) TS9 Tubescreamer (チューブスクリーマー)のレビューをします。もう皆さんご存知の歪ペダルですね。TS系はこちらかTS808が定番かと思います。ギタリストの誰し[…]
つまみはD(Drive)、T(TONE)、L(LEVEL)のスタンダードな3つです。
オリジナルのTS9と変わらないですね。
エフェクターの音作りについて
TS9のサウンドはそのままに音のクオリティがシンプルの向上された高性能なオーバードライブペダルです。
TS9のクローンなだけあって音色はそのまんまですね。現行品のTS9は音の解像度・分離感がそこまで良いとは言えず、DRIVE上げてくるともっさりしてくるのですが、こちらはそういったことはありません。
ノイズレスですっきりしていてシンプルにTS9の強化版みたいなサウンドです笑
これ持ってて現行品のTS9使うことあるのか?というくらい。本当にシンプルに
本家特有のミドルレンジ抜け感も再現されていて気持ち良いサウンドですね。ギターソロ時のミッドブースターとして使うのもアリかと思います。
SUMO STOMPの凄い所はつまみの挙動まで完コピしているところですね。使い勝手が全く変わらない。
これ、どうやったらこうなるの?と不思議で仕方ない。
DRIVEのつまみですが、12時でフラットです。MINにしても若干歪んでクランチサウンドになります。MIN~9時まではクランチサウンド、10時~12時で抜けの良いオーバードライブサウンド、12時以降は微量に歪み量が増していきます。MAXにしてもそこまで歪ませることができず、若干深いオーバードライブサウンドとなるだけです。
本家TS9はMAXまで歪ませるともっさりとしたサウンドとなりますが、こちらはそんなことはなく、全然使えますね。
TONEのつまみも12時でフラットです。12時より下げると緩やかにモコモコしていき、9時より下げると埋もれるようなサウンドとなります。12時~14時あたりのスポットはミドルの抜け感がちょうどよく、気持ちのいいトーンになりますね。15時以降にするとキンキンまでミドルがブーストされるので、ギターソロ時のミッドブースターとして使うのが適切でしょうか。15時以降でのピッキングの反応はかなり良くなり、ニュアンスが凄く出るようになります。
LEVELのつまみも12時でフラットです。12時より下げると素直にバイパス時よりも音量が減少、14時あたりで気持ち持ち上がる程度の音量となります。
MAXまで上げても爆音にはならず、ほどほどの大きい音量で止まります。
基本的につまみの挙動はオリジナルのTS9となんら変わりませんね。
総評
TS9の音色はそのままに、シンプルに音質・解像度・分離感が向上された高性能のオーバードライブサウンドです。
TS9の挙動も完全にコピーされているので、TS9と同じような使い道でなんら問題はないかと思います。
正直、これ持ってたらTS9使わずにこれ使っとけばいいよねってくらいクオリティの高いペダルだと思います。
オリジナルのパーツとは全く異なるものを使っているのに音・挙動はそのままっていうのが凄いですよね。
案の定、大人気ペダルとなっていますので入手困難なペダルです。
現在は予約して買うか、フリマアプリ等の中古を狙うしかないですね。
中古は定価よりも高いプレミア価格で売買されていることが多いです。生産数が少なく、需要の方が上回っている現状ですと致し方ないのかなと思います。
定価購入をしたい方は予約をして気長に待つしかないでしょう。