KarDiaN(カージアン) C9H13NO3(アドレナリン)をレビューします。日本のハンドメイドエフェクターブランドのディストーションペダルです。
特徴
KarDiaN(カージアン) C9H13NO3(アドレナリン)です。 KarDiaN(カージアン)は滋賀を拠点とし、エンジニアの経験も持つエフェクタービルダー北田氏によるオリジナルエフェクターブランドです。
KarDiaNはハンドメイドで製作されております。 前回、C10H12N2O(セロトニン)で記載しましたが、KarDiaNは以下の4カ条に基づいてエフェクターを製作しています。
KarDiaNのその他歪みエフェクターのレビューを以下の記事にまとめてあります。他のペダルが気になる方はこちらから!
KarDiaNの歪みペダルを一通り弾いてみましたので、それのレビューをまとめてみました。どれも個性的なペダルで各キャラクターが強く出た物ばかりですね。そして、それのおすすめ度をランキング形式で発表していきます。[…]
~KarDiaNの4箇条~
- オールドが持つ普遍的なリアリティの追及
- オリジナル回路設計によるオンリーワンの確立
- 厳選した高級コンポーネンツによる妥協のないサウンド
- 他社にはない独自のレリックデザイン
こちらのエフェクターの名前もやはり化学式。C9H13NO3(アドレナリン)です。
こちらはディストーションペダルになります。何系のディストーションなのか弾いてみない事にはさっぱりわかりませんね。
ツマミはVOLUME、GAIN、BASS、TREBLEのオーソドックスなつまみ。 数字を書いてくれているので分かりやすいデザインですね。化学式の名前ですし、こういうところがちょっと理系っぽい笑
エフェクターの音作りについて
繊細で乾いたサウンドのディストーションペダルです。高価格帯のディストーションでよくあるのがアンプライクでジューシーなサウンドなのですが、こちらは全くの別物ですね。その真逆です。
アンプっぽさが全くありません。ジューシーな感じではなくさっぱりとしていて乾燥したザーザーな音が特徴的です。製作者の趣味なんですかね。
がっつり歪ませても音の粒が完全に潰れないあたりは流石といったところですね。
そもそも、このペダルは既存のアンプライクな歪みから脱却することをコンセプトに開発されているようなので、そういった音にならないのは当然ですよね。
主にミッドローに重心を置かれています。
VOLUMEのつまみですが、こちらは2時くらいでフラット。12時までは緩やかに音量が上がっていき、そこからはガンガン音量が上がる印象でしょうか。MAXにしても爆音にはならず、やかましくない範囲内で止まってしまいます。
意図的に音量幅を小さくしており、よりシビアに音量設定ができるようにしているようです。
GAINのつまみは12時でフラット。MINにしてもがっつり歪みます。ディストーション寄りのオーバードライブまではどうしても歪みますね。
このエフェクターは何してもディストーションサウンドになると思ってくれて構わないと思います。
そこから緩やかに歪み量が足されていく感じです。MAXにするとハイゲインディストーションサウンドになります。ファズ一歩手前な感じがしますね。ディストーションの範囲からは脱却しないように作られています。
BASSのつまみは12時でフラットです。MINにすると完全にローがカットされてスカスカな音にまでなります。主にミッドローの音域のコントロールができます。ミドルごと持ち上がってきますね。
MAXにしても使える範囲内のローの出方ですね。極端にローを足すことはできない感じです。まあ普通の音作りをする分には問題ないです。
TREBLEのつまみも12時でフラットです。こちらもMINにするとハイが完全にカットされてハリのない音にまで追い込めます。
ここでは主にミッドハイの音域のコントロールができます。こちらもミドルが持ち上がりますね。
MAXにするとエッジの効いたジャキジャキなディストーションサウンドになります。 MAXにしても使えない音ではないかなと感じました。
音作りはBASSとTREBLEのバランスが重要なんじゃないかなと思います。一旦両方MAXにしていらない周波数を落としていく音作りの仕方が良いかもしれません。
総評
繊細で乾いたディストーションサウンドです。よくあるアンプライクな感じではなく、むしろその真逆の音ですね。
アンプっぽさが苦手でドライなディストーションが好きな人は採用してもいいかなと思います。
私はアンプライクなディストーションが好みですので、多分これを採用することはないですけど笑
KarDiaNはどれもコンセプト通りの音に仕上げてくれるなと感じます。それ以上でもそれ以下でもなく狙いの音を定めて設計されています。
ちょっと癖のある音ですが、人とは違った音作りにしたい方はこちらを試してみるのも面白いかもですね。