今回紹介するのはGibson custom shop historic collection ES-355 1997です。
特徴
某ブロガーからフリマアプリ経由で買ったものとなります。
木の木目が美しいですね。ビジュアルがかっこ良いギターです。
ES-355はES-335の豪華版、レスポールで言うところのレスポールカスタムの位置づけになります。
ES-355のヒスコレはかなり珍しいのではないでしょうか。製造は勿論ナッシュビル工場です。
裏面にはELLEGARDEN/Nothing’s Carved in Stoneのギタリスト、生形真一氏のサインが記載されてあります。
カッティングシートで保護されているのでそのままにしています。購入時からこのような状態になっています。
この年代のヒスコレには証明書が入っていないのですが、Fホールの中に記載されているシリアルナンバーを確認しますと、B-97061と記載されてありました。頭文字Bはhistoric collection、2桁目9はES-355、3桁目7は1997年、残り三桁は61番目に製造されたということになります。間違いなく本物のヒスコレですね。
ES-335との違いはというと、パーツがゴールドで豪華になっている、エボニー指板になっている、ヘッドにダイヤモンドインレイ、ビグズビーアーム搭載、バリトーンスイッチ付いていることが大きくあげられます。
ピックアップは 57classicになります。
注目すべきは現行品には付いている事の少ないバリトーンスイッチです。
1で通常のフラットの音、数字をあげていくと徐々にローカット、歪成分もカットされて軽やかになっていき、6までいくとシャリシャリした音になっていきます。
基本的に1固定で良いかと思います。昔と違って現在はアンプ・エフェクター等が充実し、音色の変化が容易になったため、バリトーンスイッチは必要ないということで現行品は撤去されたようですが、実際弾いてみて確かに1以外つまみいじることがないので確かにそのとおりだなと思います。
ただ、ついてた方がビジュアルがカッコいいのでなくさなくてもよかったんじゃないのかとは思います。
ギターの音・鳴り
ミッドハイが主張され、ロックンロールなサウンドです。
ギターの鳴りは現行品のES-355よりは多少鳴るかな?程度です。滅茶苦茶鳴る!という印象はないです。
球数が圧倒的にないため、他のヒスコレES-355と弾き比べができないのでこの個体が良いのか悪いのかは判断しかねます。
レスポールのレギュラーモデルとヒスコレでは圧倒的に差があるんですが、これは思ったより変わらないなぁっていう。
メンフィス製の355もかなり優秀ですので、ナッシュビル製のヒスコレと言えどそこまで大きく大差はないのかもしれませんね。
ES-335との音の違いは355の方がややハイファイな印象があります。ES-335とレスポールを足して2で割ったような印象でしょうか。
しっかり箱物の独特な鳴り方もしてくれますが、もっとウォームな丸い箱物の音が欲しければES-335の方が良いかと思います。
こちらのES-355のほうが音に輪郭があってエッジの効いている、ガッと前に出てくれる少しロックなイメージですね。
総評
現行品のメンフィス製と比較しても大きく差のないサウンドでした。
ヒスコレだからと言って期待しすぎたのかもしれません。
ギブソンのカスタムショップと言えど、当たりはずれはありますしね。
ビグズビーアームは使っている人は分かりますが弦交換が滅茶苦茶面倒ですね。アームをかましすぎるとチューニングがずれるのでやりすぎは禁物です。ゴールドパーツはすぐくすむので手入れは大変です。ES-355の購入を検討されているのであればこの辺りは覚悟しなければならないと思います。
このES-355とマーシャルアンプでコードをかき鳴らせば気分はノエルギャラガーなので私は気に入っています。
バッキングにもリードにも合いそうですね。良いギターだと思います。
バリトーンスイッチの有無にこだわりがなければ現行品を買ってみても良いかと思います。最近は搭載されたモデルもちょくちょく出てくるようになりましたね。