Free The Tone(フリーザトーン) Quad Arrow Distortion をレビューします。プロ御用達ブランドのフリーザトーンのモダンハイゲインディストーションです。
特徴
Free the tone(フリーザトーン)のハイゲインディストーションペダルQuad Arrow Distortionです。もう皆さんご存知のハイエンドで優秀な製品を数々販売している国内メーカーですね。
Quad Arrow Distortionは、Free The Toneの代表である林氏自身が感銘を受けたサウンドを再現する為に産み出され、コンパクトエフェクターの概念を打ち破るかのような圧倒的なサウンドレンジを誇り、ピッキングやボリュームコントロールにも追従するドライブトーンは弾き手の手を止めることが無いほどに心地よいドライブサウンドを弾き出す・・・とのこと。
この製品開発に凄く力を入れていたようですね。
DC9V電源で供給なのですが、内部でDC15Vに昇圧して稼働しています。最近のハイエンドエフェクターにありがちですね。昇圧するシステム。
もう定番の技術になってきている感じがしますね。
つまみは左からLEVEL、BASS、TREBLE、GAINです。これ以外のコントロールはなく、非常にシンプルな設計です。
エフェクターの音作りについて
ミッドローが強調された、ハイゲインでモダンなディストーションサウンドです。歪みが粗い感じはなく、非常に優等生な音です。
音の質感は濁った感じがなく、ハッキリとしていますね。ディストーションなのに綺麗なサウンドです。バンドアンサンブルに埋もれることはなく、力強いしっかりとした音です。バッキングではなく、リードギターでガンガン運用したい音ですね。
つまみのコントロールは全体的に凄く効きます。守備範囲がとても広いです。
LEVELのつまみですが、12時でフラットで滅茶苦茶ボリュームを絞った音から爆音まで音量が設定できる範囲が広いですね。歪み量にもそこまで影響することはなく、シンプルに音量の調節ができます。使い勝手が非常に良い。
BASSのつまみも12時でフラット。こちらもレンジがかなり広く、9時より絞ると低域がすっぽり抜けた音になり、15時を超えると「ゴゴゴゴ」といった野太い音になります。正直、極端なセッティングで使う人いるのかな?とくらい変化するので、10時~2時くらいでセッティングしてやるとスウィートスポットが探しやすいかなとおもいます。明るい音が良いなら10時、重たい音が良いなら2時MAXみたいな感じですかね。
TREBLEのつまみもBASSと同様、12時でフラット。レンジ幅も凄まじく広い。BASSより極端なことができますね。
9時より絞ると中高域がバッサリカットされ、モコモコとした何弾いてるか分からない領域まで行けます。使う人いないでしょうけど笑
15時より超えるとキンキンと耳が痛い領域まで高域をブーストすることができます。
こちらも10時~2時くらいでセッティングしてあげるのがよさそうです。1~2時で音の分離感が良いディストーションサウンドが作れます。リードギターで運用するならここがスウィートスポットかなと思います。
GAINはこれまでとは正反対でゲイン幅はそこまで広くない印象。7時~9時でオーバードライブ、それ以降はがっつりディストーションがかかる感じ。12時以降はそんなに歪み量が増えて行かないですね。
代わりに、ギター側のボリュームの追従が凄いですね。10のフルテンにするとディストーション、7でオーバードライブ、5でクランチといった具合で歪み量が調整できます。これはボリュームペダルを使用して運用したいところ。エフェクター側で歪み量がそこまで変わらないですしね。
総評
優秀なモダンハイゲインペダルですね。ヴィンテージ感が一切なく、ミッドローの主張が強く、ハッキリとした質感でバンドアンサンブルに埋もれることがない印象です。
パワフルでインパクトが強いディストーションサウンドですね。癖があまりなく、優等生なディストーションです。
ノイズの乗りも歪んでる割に少なく、綺麗に歪みがかかります。
ただ、ちょっとサイズが大きくボードに搭載させにくいのが欠点でしょうか。ジャックも左右にあるので、横に並べるのも割食う感じ。
あと、値段もそれなりに高いです。
歪み幅のセッティングがあまりできない代わりに、ギター側のボリュームの追従が優秀なので、ボリュームペダルを使って歪み量のコントロールをしたいところです。
平成30年12月で生産完了となっています。生産された数も少ないので、欲しい方は売り切れる前にお早めに。