T-REX MOLLER2をレビューします。TS系のオーバードライブペダルです。ブースターも備えられていて便利です。
特徴
デンマークのハンドメイドエフェクターメーカーT-REXのMOLLER2(モラー2)です。
TS系オーバードライブペダルとなります。T-REXでも最も人気のあったMollerの後継機モデルです。
デンマークのギタリスト クヌード・モラーにちなんで名づけられました。
これの良い所はクリーンブースターまで備わっている所。
わざわざギターソロのために別でブースターを用意する必要はないですね。
1個で完結するのでこれと空間系あれば音作りは問題ないのでは。
トグルスイッチではBASS BOOSTモードとノーマルモードの切り替えができます。
つまみはTONE、GAIN、LEVELのスタンダードな物に加えて、MIXのつまみがあります。
これは原音とドライブ音の混ざり方の調整ができます。
エフェクターの音作りについて
作れる音色の幅が広いTS系オーバードライブペダルですね。
GAINとMIXのさじ加減で歪みの細やかな設定ができますし、それの組み合わせ次第で幅広い音色が作れてしまいます。
ハードなオーバードライブサウンドから軽快なクランチサウンドまで守備範囲が広い。
コンプ感のある音から、ピッキングニュアンスによるダイナミクスがつけれるような音まで両方いけます。
ただ、ディストーションまで歪ませることはできないです。
BASSブーストモードにより、軽快なTS系サウンドからミッドローの重心を置いたウォームで迫力のあるオーバードライブにも変更できますしね。
クリーンブースターもあるのでギターソロで音を前に出したい時には嬉しい機能です。
まず、LEVELのつまみ。12時でフラットでMINにしたら完全に音が消えます。癖は全くなく、上げたら上げた分だけ均等に音量が増していきます。非常に使いやすいです。
とりあえず12時を基準に調整していって良いと思います。
GAINの前にまずMIXのつまみ。これがこのエフェクターの音作りのキモです。
MAXにすると歪み量の天井が解放され、がっつり歪ませることができます。そこから絞っていくにつれゲインの天井が抑えつけられていきます。それと音量も若干変わっていきますね。
12時より絞っていくとコンプ感がかかっていき、歪み量もそうですけど、ダイナミクスも抑えつけられた感じになります。
がっつり歪ませたオーバードライブペダルとして運用していくならMAXにしておいて問題ないのかなと思います。絞れば歯切れの良いクランチサウンドに変貌を遂げていくイメージですね。
次にGAINのつまみ。MIXコントロールのさじ加減でGAINの歪み幅が変わっていきます。MIXをMAXであれば歪んだオーバードライブの中からきめ細かくコントロールできますし、MIXを12時にすればクランチサウンドの中で歪み量をコントロールできる、といった使い方。
歪みの変わり方については上げたら上げた分だけ均等に歪んでいってくれるのでここは調整しやすいかなと思います。
トグルスイッチで音色ががっつり変わってしまいます。BASSブーストモードにするとウォームで温かい感じの音色に、ノーマルモードだと軽快なトーンになります。TONEのつまみをコントロールする前にここで好きな音色のモードにセットしてやるのが良いかなと思います。
TONEのつまみは12時でフラットでMINにしてもMAXにしても極端なトーンにはならず、使える音の中で変化していきます。幅は広くないかもしれませんが、これはトグルスイッチでモード切替ができるので特に問題ないです。
ブーストスイッチですが、MIXで原音と変わらない状態です。そこからつまみを右に回していくと音量と歪量がガンガン増していきます。12時で音量は天井になり、それ以降は歪みが足されていくようなイメージですね。
ギターソロでどこまで音を前に出してやるかはこのつまみでお好みで設定できるのが強み。使い勝手がいいので別でブースターを買い足す必要がないですね。
総評
軽快でピッキングニュアンスの効いたクランチサウンドからウォームで迫力のあるオーバードライブまで守備範囲が広いTS系オーバードライブペダルです。
GAINとMIXの加減でいろんな歪みが作れますが、逆にこれのせいで音作りのセッティング大変だなと感じてしまいました。ちゃんと試行錯誤して音を作らないと残念なことになりかねない。
クリーンブースターもあるのでギターソロ弾く方には嬉しい機能ですね。
汎用性はかなり高いオーバードライブペダルだと思いました。