BOSS DD-500 Digital Delay レビューをレビューします。多機能マルチデジタルディレイの定番モデルですね。
中古なのでTONEのつまみだけ紛失しているので無いですけど、本当はあります。ご注意を。
特徴
BOSS DD-500 Digital Delay です。
入力から出力まで最高水準32 ビット処理による高音質の実現、12種類のあらゆるタイプのディレイを搭載、大型LCDによる各種設定の使いがっての良さ等、欲しい物全部乗せした多機能デジタルディレイペダルです。
音質だけ特化しました!とかいろんなディレイ乗せてみました!とかそういうペダルはよくあるんですけど、LCD画面によるディレイの設定を詳細にできるようにしました!とかはあんまりないですよね。
こういうプレイヤー目線なのがBOSSペダルの強みだと思います。 バンク・パッチの切り替えも下の3つのフットスイッチで可能ですし、タップテンポ機能もあります。
1~99バンクのA・Bのパッチ切り替えなので相当な量を記録することができます。正直、そこまで使うことねえだろっていう。
モノラル・ステレオ端子とエクスプレッションペダルの端子、PCにつなぐUSB端子、MIDI端子等、欲しい端子は全部あります。
電源はセンターマイナス9V消費電力200mAなのでデジタルペダルにあるあるですけどまぁまぁ電力を食います。
ちゃんとパワーサプライを選定するかアダプター運用しないとまずいですね。
サイズは幅 (W)170 mm奥行き (D)138 mm高さ (H)62 mm 質量1.0 kgです。
サイズはまあ多機能デジタルディレイであればこんなもんかな?ってなりますけど、重量もそれなりにありますね。
2kgとかある多機能デジタルペダルもあるので、それと比較したらまだ軽い方か。 ディレイタイムは1ms~10Sまでと凄まじい範囲で設定できます。
このつまみの挙動もカチカチと1ms単位で切り替わってくれるので凄くセッティングしやすいです。
範囲広すぎてつまみで設定するの無限に時間かかるのでは?ってなりましたけど、つまみを押しながら回していけば10ms、100ms単位で増えていくのでそこまで苦痛には感じなかったです。
ディレイのセッティングも数字で表記してくれるので凄くやりやすいですね。
特にディレイタイムが見えないペダルは感覚でディレイをセッティングしないといけないのはかなり苦痛ですが、BOSSのディレイペダルは全くそんなことなくプレイヤー目線で作ってくれているから安心して使えます。
テンポに合わせたディレイタイムを設定することも凄くやりやすいです。
ディレイの種類について
STANDARD:スタンダードなデジタルディレイモードです。
ANALOG:マイルドなアナログディレイモードです。
TAPE:テープエコーです。
VINTAGE DIGITAL:初期のデジタルディレイをイメージした温かみのあるディレイです。
DUAL:2つのディレイを直列、または並列に接続したディレイです。
PATTERN:16個の独立した設定できるディレイです。
REVERSE:逆再生のディレイです。
TERA ECHO:広がりのあるテープエコーです。
SLOW ATTACK:アタックが抑えられたボリューム奏法のようなディレイです。
FILTER:スウィープするフィルターを抑えたディレイです。
SHIMMER:音程を変えた音を混ぜたディレイです。
SFX:特殊な効果のディレイです。
つまみはTIME/VALUE、FEEDBACK、E.LEVEL、TONE、MOD DEPTHのつまみ。多いですね笑
タイム、フィードバック量、エフェクト音の調節、エフェクト音のトーン調節は分かりますけど、エフェクト音を揺らす深さの調節までできるのは凄いですね。コーラスっぽい音になります。
エフェクターの音作りについて
クリアで美しいデジタルらしい高音質なディレイサウンドでありながらも、あらゆるタイプのディレイタイプと各種コントロールで幅広い音作りを可能にした多機能デジタルディレイです。
やっぱりデジタルディレイですので音質は文句なしですね。音質だけでいえばもっといいデジタルディレイペダルはあります。フリーザトーンとか。
フリーザトーンの多機能デジタルディレイのレビューはこちらから!
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ただ、BOSSのいい所は取っつきやすさですね。LCDモニターでセッティングするのが本当に分かりやすくていい。
多機能デジタルペダルにありがちなのがもうつまみ多すぎて訳分からないとか何から手をつければいいかさっぱりわからん!ってなりますけどこれは感覚的に扱えるので便利。
各種コントロールも数字で表記されるので分かりやすくていい。ディレイは特にですよね。ディレイタイムが見えてないペダルはもうめんどくさくて仕方ない。これは一切そういった悩みがないです。
音質も相当な拘りが無ければこれで十分すぎるくらいです。これで不満なのであれば相当神経質ではないかなと笑。
その場合はStrymonのディレイとか最高峰のペダルに手を出すしかないかと思います。
各ディレイタイプの音について
STANDARD:シンプルにクリアで美しいディレイです。デジタルらしいくっきりとした音で良いと思います。
ANALOG:デジタルディレイではくっきりしすぎていて困る!と言う人はこのモードですね。アナログディレイらしいちょっとぼかして温かみのあるサウンドが特徴的です。
TAPE:テープエコーの温かみのあるサウンドです。それでもアナログのテープエコーとは違ってくっきりはしています。
VINTAGE DIGITAL:初期のBOSSのデジタルディレイ(DDの数字が若い物)のような音がします。懐かしい音です。
DUAL:2つのディレイペダルを同時にオンした状態です。個別でディレイのセッティングができるので特に問題はないです。
PATTERN:最大16個のディレイを全部鳴らした状態。個別でセッティングできます。全部出力するとごちゃごちゃして訳分からない音へ・・。
REVERSE:何の変哲もないリバースディレイです。
TERA ECHO:大袈裟なエフェクトのかかるテープエコーです。グワングワンとうねりが発生します。
SLOW ATTACK:アタック音を減らしたディレイになります。アタック音の調整ができるので、完全にカットするとボリューム奏法のようなディレイ音もできます。
FILTER:ディレイ音をうねらせるエフェクトがついたモードです。フェイザーみたいなイメージをしてもらえると分かりやすいでしょうか。
SHIMMER:シマーモードでもStrymonペダルのような大袈裟に幻想的な音にするのではなく、愚直にシマーをかけただけって感じがします。余計な細工はしないBOSSらしい音です。
SFX:ディレイが歪んでたりコーラスがかかってたり変わった出力の音が楽しめます。これもどのくらい深くするかとかセッティング可能です。
TIME/VALUEのつまみですが、1ms~10Sまで調整できます。3桁台はつまみを押しながら回すと10ms単位で増減できます。4桁台になると100ms単位で増減可能です。
FEEDBACKのつまみは1~100までの数字でコントロールできます。MAXの100まであげてやると20~30回くらいまでディレイを返してくれます。果てしない量ですよね。
E.LEVELのつまみは1~120までの数字でコントロールできます。60にすると原音と同じくらいの音量でディレイが鳴って緩やかに音量が下がっていきます。120にすると大体2倍くらいの音量になります。1~30くらいだとディレイ音がそもそも聴こえないですね。40くらいから使っていく感じですかね。
TONEのつまみは-50~+50までの数字でコントロールできます。レンジは狭く、劇的にトーンコントロールできるわけでもないですね。音の明るさを微調整するくらいでいいかと思います。
MOD DEPTHのつまみは0~100までの数字でコントロールできます。完全カットした状態からどれだけ揺らしを足していくかみたいな使い方になると思います。最大にしてもコーラスの揺れ程度までですかね。強烈な揺れのするエフェクトにはならないです。
総評
クリアでくっきりとした高音質なデジタルディレイであらゆるディレイタイプや操作性のいいコントローラーで幅広い音作りが可能です。
露骨なまでに綺麗な音ですよ!みたいな主張の強いタイプのディレイではなくて、ディレイ本来の仕事を愚直にする感じの音です。
高音質でクリアで文句なしの音ですが、滅茶苦茶綺麗なディレイ音が欲しい!となればStrymonやフリーザトーンのペダルのが相応しいでしょうか。
このペダルの強みはあらゆるタイプの音作りが簡単に作れてしまう操作性の良さですね。コントロールが数字で表記されるので分かりやすいですし、つまみの癖も全くない。
LCDモニターで全部出力されるのはやっぱりすごく分かりやすくていいです。
よっぽど音質に神経質ではない限り、不満はないペダルではないでしょうか。基本何でもできますしね。