Strymon(ストライモン)Ola Chorus をレビューします。定番の高性能コーラスペダルですね。
特徴
アメリカのハイエンドエフェクターブランドのコーラスペダルになります。
ハイエンドエフェクターブランドのド定番ですよね。
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Ola ChorusはdBucketアルゴリズムをベースに数々の美しいモジュレーション・エフェクトを搭載したペダルです。
非常に多機能で3つのエフェクトタイプが選べます。
Chorus : dBucketアルゴリズムを使用した単一ディレイ・ラインのコーラス。深いコーラスを得る為にログ・シェイプのLFOを採用し、きらびやかなコーラスからスピードを上げた際のパルス効果まで広くカバー。
Multi : 3系統のdBucketディレイ・ラインを採用し、高いエフェクト・ミックス設定でも深く&揺れすぎないコーラス・エフェクトが得られる。
Vibrato : サイン波のLFOと単一のdBucketディレイ・ラインのコンビネーションで、クラシックなビブラート・ペダルのエッセンスを忠実に再現する。
そして、その上に3つのモードセレクトがあります。
norm(ノーマル) : BYPASSスイッチによってON/OFF操作を行なう、通常のモード。
env(エンベロープ): 弾き手の強弱に合わせて、エフェクトを強くかけたり、弱くかけたりできるエンベロープ・モード。
→chorus:強くピッキングするとエフェクト音が薄く、弱くピッキングするとエフェクト音が大きくなります。この変化は入力信号が減衰して行く際、信号レベルの変化に従ってスムーズに追従します。
multi:強くピッキングするほどエフェクト音が大きくなります。両モード共に、最大エフェクト・レベルはMIXノブのポジションで決まります。
vibrato:強くピッキングするほどビブラートのスピードが速くなり、弱くプレイするとスピードが遅くなります。最速スピードはSPEEDノブの設定で決まります。
ramp(ランプ) : バイパス時にramp(BYPASS)スイッチをホールドしている間だけエフェクトが再生されるモード。
各種つまみはSPEED、DEPTH、MIN、TONEとスタンダードな物に加え、中央にRAMP Speed/ENV sensがあります。
これ、なんですかね笑 使ってみないことには何とも言えないコントロールですね。
もちろん、セッティングを記憶できるプリセット(FAVORITE)もあります。作った音をすぐに読み出せるのは便利ですね。
ステレオモードでも対応可能なように各種端子も実装されています。基本LEFT IN OUTを使用することになります。
BlueSky Reverbがよかっただけにこちらも期待大です。
エフェクターの音作りについて
艶やかで美しく、綺麗にエフェクトがかかるコーラスペダルです。
原音をそのままにしてエフェクトがかかるというより、完全にStrymonの色がつく音になりますね。
キラキラして煌びやかなコーラスエフェクトがかかります。とりあえずこれをONにしたら綺麗なサウンドに仕上がります。
ノイズ乗りも少なく、音質は非常に優れています。劣化してることも感じられないですし、本当に美しいエフェクトが心地よい。
Chorusモードについて
通常のコーラスエフェクトですね。その辺のコーラスペダルと比べても非常に高品質で美しく艶やかなエフェクトが特徴的です。
この質感が嫌いなんて人はいないんじゃないですかね。
スイッチONにするだけで美しいサウンドになってStrymonの音!みたいなことになるので、悪く言えばちょっと大袈裟なかかり方ですね。
原音重視の人にはちょっと向かないかもしれません。
SPEEDのつまみですが、12時でフラットです。12時を基準に右へ回していくとエフェクトの周期が早くなってビヨーンみたいなエフェクト音になっていきます。かけすぎるとちょっと飛び道具的な極端な音になりますね。
DEPTHのつまみも12時でフラット。MAXにするとコーラスの範囲内でありながらも深くエフェクトがかかります。滅茶苦茶極端な音にはならず、使える範囲内で収まりますね。
MIXのつまみで原音とエフェクト音の混ざる具合を調整できます。やはり12時でちょうどいいですね。原音の方が大きくしたい場合は左に下げればいいですし、エフェクト音の方を強調したい場合は右に回せばいいです。MAXにすると原音がほぼなくなります。
TONEのつまみもやはり12時でちょうど良いですね。右に回していくとエフェクト音が更に煌びやかになり、強く上げるとシマーのようなコーンといった金属音のようなエフェクト音がかかりようになります。MAXにすると滅茶苦茶大袈裟にかかりますね。
Multiモードについて
コーラスエフェクトが何重にも重なったような浮遊感のある幻想的なサウンドになります。
これの上から激歪みのエフェクターをかけてシューゲイザー的に使うのもいいですね。
コーラスモードでも十分なくらいエフェクトをかけられるのですが、これはもう更に強いですね。
各つまみをあげると露骨に大袈裟な表現になります。まるで壁が迫ってくるかのような。
コーラスモードでも音の表現が物足りない人はこちらのモードを採用するといいです。
各種つまみの挙動についてはChorusモードとそんなに変わらないので割愛します。
Vibratoモードについて
音が震えるだけでなく、こちらもやはりキラキラした煌びやかなエフェクトになりますね。
浅くかけてほんのり味付け程度に使うのも良いですね。
各種つまみの挙動はこちらも割愛します。
NORM ENV RAMPのモードセレクトについて
NORMは普通の挙動のモードなので特に説明することはないです。
問題はENVですね。
Chorusモードでの使用ですが、確かに強く弾くとエフェクトがなくなり、弱く弾くとエフェクトがかかるようになります。思いっきりピッキングしたら艶やかな質感は残るんですけどコーラスエフェクトがかかってるような感じではなくなりますね。弱く弾くとエフェクト音が強くなるというよりかは、エフェクト音を残してくれるといった表現の方が良いでしょうか。
中央のENV/sensつまみは左に振り切った状態がフラットです。右に回していくにつれてエフェクトのかかりが弱くなっていきます。NORM時だとちょっとかかりが強いなぁってときでもENVではエフェクトのかかりを調整できるので便利ですね。
Multiモードでの使用ですが、強く弾くとエフェクト音も同じように強くなります。といってもかなり微量な範囲ですね。露骨に主張が強くなるといったことはなく、かなり自然な仕上がり。
このモードでのENV/sensつまみは逆に右に振り切った状態でフラットで左に回していくとエフェクトのかかりが弱くなりますね。
Vibratoモードでの使用ですが、強くピッキングすると震えの速さが早く、弱く弾くと震えの速さが遅くなります。早くなるといってもNORMモードの最速のスピードが限界ですね。そこからどこまでピッキングによってスピードを抑えられるかみたいな感じの使い方でしょうか。
一発音を出して音量が減衰していくと主にビブラートの震えも遅くなっていきます。ピッキングによってというよりかは今出力されている音量でビブラートのスピードが連動しているといった表現の方がよさそうです。
このモードでのENV/sensつまみは右に振り切った状態でフラットとなり、そこから左に回していくとスピードの限界値を落としていくような状態となります。
RAMPモードはスイッチをONにした状態のみエフェクトがかかりようになります。これ滅茶苦茶便利ですね。瞬間的にエフェクトをかけたいときに重宝します。ON/OFFの切り替えすら煩わしくなるくらい切り替えの早いフレーズを弾く時はこのモードを採用するといいでしょう。
このモードでのRAMP/Speedつまみの挙動ですけど、そこまでスピードに変化があるとは思えません。というか、エフェクト変わってるか?ってくらい変化が少ない。
総評
艶やかで美しく綺麗にエフェクトがかけられるコーラスペダルです。
音質も優れていてノイズ乗りも少ないので高品質です。
ただ、Strymon特有の音色になってしまうのでそれを良しとする方は強力な味方になるペダルだと思います。
原音をそのままにエフェクトをかけたいという人には向かないペダルですね。
3種のタイプと切り替えモードがあって非常に多機能ですね。
セッティングを記憶できるプリセットも1つ搭載されているので、多機能ペダルの有用性が発揮されていますよね。
RAMPモードの踏み込んでいる時だけエフェクトがかけられるのも便利なのでポイントが高い。
音・機能性ともに申し分ない優秀なコーラスペダルです。値段は高いですけど、それ相応の性能かと思います。