巷で話題になっているこの二つのファズ・・・。Organic Sounds(オーガニックサウンズ) Organic Booster “Kerberos”とVirtues Lander。
どっち買おうか悩んでらっしゃらないですか?徹底的に比較してみました。
KerberosとLanderって?
Organic Sounds Organic Booster “Kerberos”
Organic Soundsはヴィンテージ機材の”フィーリング”を徹底的に研究し現代に再現することを目的としたエフェクターブランドです。
回路図だけコピーしてクローンです!と言い張らない、実際のヴィンテージエフェクターの音を耳で聴いたフィーリングを再現しているので説得力がありますね。
KerberosはOrganic Soundsのオリジナル歪みペダルとなります。特定のヴィンテージファズを忠実に再現するというよりは、それをベースにしつつ音を再構成したファズペダルとなります。
バッファードバイパスに拘り、ペダルOff時には自然で奥行きのあるサウンドとなります。
コントロールのつまみは3モードロータリースイッチの一つのみ。三段階の歪み方を変えられることができます。
Organic Sounds(オーガニックサウンズ) Organic Booster "Kerberos"をレビューします。今巷で話題のエフェクターブランドですね。特徴Organic Sounds(オーガニックサウンズ) Orga[…]
Virtues Lander
2019年に立ち上げられたとても若いエフェクターブランド、東京発のハンドメイドエフェクターブランドVirtues(ヴァーチャス) Landerです。
こちらはVirtuesのビルダーの所有する1968年製Dallas Arbiter期FuzzFace(NKT275搭載)を含む、その他音色に満足いくいくつかのArbiter~Dallas Arbiter期のFuzzFaceを基として再現されたファズペダルです。
ゲルマニウムトランジスタを用いた際の、回路上の部品に対しての影響、それによる動作上の違いに着目し、それを再現したとのこと。
こちらはOrganic Soundsとは違い、再現に忠実なペダルではないでしょうか。
本家ファズフェイスはVOLUMEとFUZZ(GAIN)の2つのつまみしかありませんでしたが、こちらはVOLUME、PREGAIN、FUZZ(GAIN)の3つです。
これはつまみを上げていくとGAINを微妙にカットしてくれるコントロールとなります。
本家ファズフェイスではハムバッカー搭載の出力が強く、ローの出るギターですとモコモコとして潰れた音になりがちで相性が悪かったのですが、このPREGAINのつまみのおかげでローにまとわりつく歪みをカットし、すっきりとした音に仕上げてくれます。
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エフェクター弾き比べ
Kerberosのサウンド
音が潰れたりは一切せず、ハリがあって王道でカッコいいファズサウンドです。
マフ系のような暴れる轟音サウンドではないですが、一番重たいハイゲインの歪みスイッチに切り替えると音圧・迫力があって非常にカッコいい仕上がり。
やはり、50s-60sのファズをベースにしているだけあって、ファズフェイス、トーンベンダーのような仕上がり。
それ系のサウンドですが、本家とはテイストは変えているので新しいサウンドとなっています。
Landerよりも音は明るめでしょうか。元々がローの出るサウンドですと、ギターのトーンでコントロールできないからやや明るいチューニングにしているのかなと思います。
ファズなのにグシャとならず、音の分離もよく綺麗に歪んでいってくれる優等生な質感のペダルではないかなと思いますね。
無駄につまみがなく、3種類の歪み方しか設定できないので決め打ちのサウンドになります。
どれを使ってもとりあえず良い音には仕上がる使い勝手の良いペダル。
歯切れもよく、カッティングを取り入れても全然使えますね。
ボリュームの追従はもちろん良く、ローゲインのスイッチであればクリーンサウンドまで追い込めます。ハイゲインのスイッチだとどうしてもクランチまでは歪んでしまいますね。
音量感はクリーントーンとフラットにはならず、押し上げてくれる感じですね。
Landerのサウンド
まさにヴィンテージファズフェイスのようなサウンド。68年製ヴィンテージファズフェイスの再現というだけあって、かなり近い領域まで踏み込んでいるのではないでしょうか。
良くも悪くももうあのサウンドといった感じ。
VOLUMEとGAINのつまみの挙動もファズフェイスと似ていて、基本的にフルテンで使うことになるかと思います。
両方フルテンで原音のクリーンの音より若干持ち上がる程度の音量感です。
Landerのほうがボリュームの追従は凄いですね。ボリューム2~3くらいでクリーントーン、4~5でクランチ、6~7でオーバードライブ、フルテンでファズと自由自在です。
本家ファズフェイスではハムバッカーお断りでしたが、こちらはPREGAINのつまみが搭載されているので不要なローとGAINはカットでき、すっきりしたサウンドにもできます。
結局どちらの方が良い?
両方優秀なので結局の所好みだとは思います。
Kerberosはヴィンテージファズのテイストをベースにしつつも新しいサウンドに仕上がっており、Landerは再現の完成度が高いです。
結論としては
シンプルにいい音のファズが欲しい!→Organic Sounds Kerberosをチョイス!
ファズフェイスのサウンドが好み!→Virtues Landerをチョイス!
になるかと思います。
Kerberosはとりあえず好きなスイッチ選択して踏んどけばまあまず間違いない音が出る、Landerは音も挙動もファズフェイスそっくりみたいな感じです。
最後に
ビッグマフのようなうっせえ轟音サウンドが好きなんだ!→両方合わないからやめた方が良い。ビッグマフ踏んで下さい。