Organic Sounds(オーガニックサウンズ) Organic Booster “Kerberos”をレビューします。今巷で話題のエフェクターブランドですね。
特徴
Organic Sounds(オーガニックサウンズ) Organic Booster “Kerberos”です。
Organic Soundsについて
Organic Soundsはヴィンテージ機材の”フィーリング”を徹底的に研究し現代に再現することを目的としたエフェクターブランドです。
回路図だけでは”フィーリング”を得ることが不可能なため、50s-60s のギター、アンプ、エフェクターを集めるコレクター集団でもあるとのこと。
よく回路図だけコピーしてクローンです!って言い張る愚かなエフェクタービルダーではないということですね。
実際の50s-60sのヴィンテージペダルを耳で聴いたフィーリングを再現しているのでかなり説得力のあるペダルが作られています。
再現系のプロダクトは、ヴィンテージペダルの解析データを元に、個体差が少なく、安定したクオリティ、コントロールしやすくリファインしています。
各種モデルに使用されるパーツは徹底的に選別、工程は全てハンドメイドで製作しています。
よくある安価なパーツに置き換えてしまって音が全く変わってしまう・・・なんてことにはならないしっかりされたエフェクターブランドかと思われます。
Organic Driveについて
再現系ではなく、Organic Soundsのオリジナル歪みペダルとなります。
バッファードバイパスに拘り、ペダルOff時には自然で奥行きのあるサウンドとなります。
これを拘る辺りがヴィンテージ好きが作るペダルっぽい笑 当時はトゥルーバイパスなんてないですしね。
現在は”Ares”、”Hydra”、”Zeus”の3つに加えてOrganic Booster “Kerberos”の計4つが発売されています。
Organic Booster “Kerberos”はOrganic Sounds初のオリジナルファズペダルとなります。
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コントロールのつまみは3モードロータリースイッチのみという何とも男らしい設計笑 もうその音が滅茶苦茶いいからそのまま使ってみなさいとメーカーから言われているようなもの。
コンパクトなルックスに反しまして、重さが490gほどあります。 DC9Vジャック、INPUT、OUTPUTジャックが上にあるのでボードに導入する際はご注意を
エフェクターの音作りについて
音が潰れたりは一切せず、ハリがあって王道でカッコいいファズサウンドとなります。
ビッグマフ系ではないですね。ブチブチしてゴゴゴゴゴみたいな音には一切ならないです。
どちらかといえばファズフェイス、トーンベンダー寄りでしょうか。
ファズなのにグシャとならず、音の分離もよく綺麗に歪んでいってくれる優等生な質感のペダルではないかなと思いますね。
逆に極悪な音には一切できないです。つまみをどれにしてもとりあえず使えるカッコいい音にしかならない。
ファズ初心者にはある意味使い勝手がいいかもしれません。良くも悪くも変な気持ち悪い音作りはできないので。
突っ込んだセッティングにしたファズサウンドを作りたい人には一切関わることはないペダルではないかなと思います。
つまみを左に倒すと一番歪みが軽いファズサウンドとなります。というかこれはディストーションくらいまでゲインが落とされてしまいますね。
歯切れもよく、カッティングを取り入れても全然使えますね。
ギター側のVOLを3くらいにするとクリーンサウンド、8くらいにするとオーバードライブまでゲインを落とせます。
つまみを中央にすると若干ゲインが増し、ローも若干足されたファズサウンドとなります。ややブリブリし始めますね。それでもまだまだ気にならない。
このセッティングでもまだディストーションサウンドよりでしょうか。
まだまだハリがあって分離も良いですね。全然音が潰れた感覚はないです。
ギター側のVOLを3くらいにするとクランチサウンド、8くらいにするとオーバードライブまでゲインを落とせます。
つまみを右に倒すとようやくファズサウンドらしいブリブリした歪みになります。ファズペダルを使うならやっぱりこのくらいのゲイン量が欲しいですね。
それでも突っ込んだファズサウンドにはならず、音楽的に使えるレベルのゲイン量ですね。極悪サウンドではないです笑
ややロー感が強くなりますね。音の潰れもちょっと出てくるようになります。
ギター側のVOLを3くらいにするとクランチサウンド、8くらいにするとオーバードライブまでゲインを落とせます。
どのスイッチでもボリュームの追従がやはりいいですね。
スイッチOFF時からONすると音量が持ち上げられますが、この上がり方が本当にちょうどいい。あーこのくらいでええわ!みたいな。
音質的には欠点らしい欠点が見当たらないですね。 原音のクリーントーンをブライト気味にセッティングしてギター側のトーンとボリュームコントロールで音を作っていくようなイメージになります。
ボリュームペダルがあると便利かもしれません。
スイッチャーのループに導入し、スイッチONにしてこれに切り替えるような使い方はちょっと難しいかもしれないです。
どうしてもギター側とボリュームのコントロールを調整したくなります。 そういったプレイスタイルの方にはうってつけのファズペダルですね。
総評
音が潰れていかず、音の分離が良くてハリのある王道なファズサウンドとなります。
3モードロータリースイッチしかコントロールがないので、ゲイン量、トーンコントロールはアンプとギター側でセッティングしていかなくてはなりません。
そもそもが思いっきり極悪に歪むファズペダルではなく、音楽的に使えるレベルのちょうど良いファズサウンドにしかならないです。
とりあえず踏めばいい音は出る、みたいな笑
ジミヘンのFoxy Ladyの音を想像してもらえるとイメージしやすいでしょうか。
突っ込んだセッティングにしたい人にはおすすめできないです。 まさに「これしかできないけど、これが滅茶苦茶良い」を体現したペダルとなります。
“Kerberos”を踏めば”Kerberos”にしかなりませんが、非常に音質が良く優等生なファズサウンドですので、そういったペダルが好みな方は試してみると良いでしょう。