OVALTONE(オーバルトーン)Q.O.O. Blue editionをレビューします。日本のハンドメイドエフェクターメーカーです。こちらはオーバードライブペダルになります。
特徴
日本のハンドメイドエフェクターブランドOVALTONEのQ.O.O. Blue editionです。
こちらは何かのアンプやエフェクターをベースとした〇〇系の歪みというわけではなく、ハイゲインアンプの様なサウンドを基調としております。
”unreal amp head type overdrive”(架空のアンプヘッドタイプのオーバードライブ)とサブネームがついてますね。
歪みの音色としてはOVALTONEの完全オリジナルのサウンドとなっています。
メーカー曰く、音色的には OD-FIVE 2 Xtreme、KS-1 からの流れを踏襲しながらも、演奏性の面では音が歪み切る手前の領域に余裕を持たせる事でハードなだけでなく弱い表現や柔らかい表現も可能になり、より音楽的な演奏が可能となったとのこと。
つまみはVOLUME、TONE、GAIN、MIDDLEの4つです。
通常、TONEだけの1コントロールor3EQのどちらかのエフェクターが多いのですが、こちらはTONEとMIDDLEの2コントロール。
ちょっと独特なトーンコントロールとなっています。
TONEでは主に高域の量を調節。バランサータイプとなっており、左に絞ると低域が出る。
MIDDLEでは中高域の量を調節。TONE つまみのバランサーの低域側のローパスフィルタを動かしており、絞ると低域側の高域が削られる。
この2コントロールの調整が音作りのキモとなりますね。 問題がサイズ101(W)x120(D)x74(H)mmで重量約 430g。
滅茶苦茶高くて重たいんですよね。 実際に測ってみましたが、つまみ込みで74(H)mmですね。ボードに導入する際はご注意を。
エフェクターの音作りについて
パワフルでゴリゴリのハイゲインまで歪ませることができるオーバードライブサウンドです。
もうこれはディストーションペダルと言ってもいいのでは?というくらいガッツリ歪ませられます。
といってもGAINを絞ればちゃんとクランチまで歪み量を減らせますし、しっかりとしたオーバードライブサウンドも問題なく作れます。
シンプルにゲインレンジがかなり広いですね。
架空のアンプヘッドタイプのオーバードライブとサブネームがつけられている通り、これと似たオーバードライブサウンドのアンプorエフェクターを挙げて下さいと言われてもちょっと困るくらい独特なサウンド。
これはこれにしかない新しいサウンドですね。ザラザラとしてきめ細かな質感です。
歪ませてもコンプがゴリゴリにかかるわけでもなく、ちゃんとニュアンスを残しながらもディストーションまで歪ませられるのでそこがおいしいポイントですね。
TONEとMIDDLEの2コントロールで音域の調整も幅広いのでかなり汎用性が高いです。
しかも、MINやMAXまで振り切ったとしても使える音域で止まってくれるので、使い勝手がかなり良いです。
VOLUMEのつまみですが、12時でフラットです。12時より下げると音量が下がると共に音の芯まで出てこなくなるので12時より絞ることは基本的にはないかなと思います。12時より上げていくと均一の音量が増していきます。MAXにするとなかなかの音量まで増幅できるので、特に不満になることはないかなと思います。 12時より上げると音量と共に音の立体感までくっきりしてくるので、若干上げ気味のが弾いていて気持ちいいです。ちょっと轟音でやかましくはなりますが笑
GAINのつまみは10時~12時くらいでフラットです。8時~10時でクランチサウンド、10時~12時でしっかり歪ませたオーバードライブサウンドとなります。MIN~12時までは急激に歪み量が変化し、12時以降は緩やかに歪んでいきます。15時~MAXでゴリゴリに歪ませたディストーションサウンドまで追い込めます。
TONEのつまみは12時でフラットです。こちらは均一にトーンが変化していくので使いやすいですね。12時より下げていっても音が籠っていくことはなく、絞り切っても全然使えます。ローが出てくるというよりかはハイがカットされていくイメージでしょうか。12時より上げていくとハイ成分が足されていき、ハイ成分に歪みがかかってシャリシャリとした音が出てくるようになります。MAXにしても耳が痛くなるくらいシャーシャーになる寸前で止まってくれます。 上げても下げても音作りに使える範囲内でコントロールができます。無駄にレンジが広くて使いにくいなんてことはないですね。
MIDDLEのつまみですが、こちらも12時でフラットです。12時より下げるとどんどん音が引っ込んでいき、上げると輪郭がしっかりしてきて音を前に持ち上げてくれます。こちらもTONEと同じで絞ってもモコモコにもならないですし、上げてもキンキンにもならない範囲内でコントロールできます。
TONEもMIDDLEもいい意味でレンジが狭いですね。これ以上上げても下げてもいい音にならないでしょ?と言われてるかのようなチューニングになっています。 とりあえず、どう弄っても悪い音にはならないようになっているの使い勝手がいいです。
総評
ゲインレンジが広く、クランチ~ディストーションまでカバーができ、パワフルできめ細やかなザラザラとした質感のオーバードライブペダルです。
それに対して、トーンのレンジがいい意味で狭く、尖ったセッティングにはできないように調整されていますね。
使える範囲内でトーンコントロールができるので使っていて不自由には感じないです。 音作りの幅は割と広く、汎用性は高いと思います。
ゲインを絞って軽いオーバードライブとして使ってもいいですし、ガンガンに歪ませてハードロックに使ってみても良しです。
ゲインとVOLUMEを振り切って轟音にしてシューゲイザーに使ってみても面白いんじゃないかなと思いますね。
値段はちょっと高いですが、それ相応のパフォーマンスはありますね。