LunaStone(ルナストーン) TRUE OVER DRIVE 1をレビューします。デンマークのエフェクターブランドですね。こちらはマーシャル系オーバードライブペダルです。
特徴
デンマークのエフェクターブランドLunaStoneのTRUE OVER DRIVE 1です。
LunaStoneとは?
Morten Lunauとギタリスト兼プロデューサーのSteen Grøntvedの二人が2011年に有名なペダルの模作を作りはじめたところから始まったエフェクターエフェクターブランドです。
当時のSteenはデンマーク工科大学で電子工学の論文を作成しており、Morten氏も電子工学の知識がありました。
模作を作るのに飽き足らなくなったSteenは現行のデザインを改良出来ないか考え、人気の高いチューブスクリーマーの回路の研究を始めましたが、調整を重ねても求めるサウンドには近づいていきますが、納得できるものではなりませんでした。
そこでSteenは一からエフェクターを作り始める事を決意し、一つ一つのパーツを研究していきました。
何度も試作を繰り返すうちに二人の好みの音のものが出来上がり、Steenの大学卒業と共にこのデザインを使用して本格的に製作を始めました。
Mortenの苗字の“Luna”とSteenのデンマーク語訳の“Stone”を合わせて社名を「LunaStone」と名付けました。
TRUE OVER DRIVE 1はFender Ampのホットロッド・バージョンやドライブさせたMarshall Plexi Headのようなサウンドがするペダルということ。
LunaStoneのペダルは単にチューブライクな音を出すだけでなくアンプライクに作用するエフェクターを目指し作られていますが、TrueOverDrive 1はヴィンテージのプレキシアンプをカスケード接続した時のようなドライブサウンドを、LUNASTONEのオーバードライブペダルの中でもっとも小さいサイズに収められました。
つまみはVOLUME、TONE、DRIVEのスタンダードは3つ。 ペダルサイズも非常にコンパクトで扱いやすいですね。
エフェクターの音作りについて
ウォームで暖かみのあるマーシャル系オーバードライブサウンドです。
プレキシ系マーシャルのような音がするとのことでしたが、全然そんなことはなく、丸みのあるサウンドですね。
プレキシ系特有のキンキンとした高音が効いたマーシャル系サウンドではないです。
アタック音が独特ですね。表現しづらいんですが、ピチュンピチュンとした音がします。
ノイズは割と抑えられています。音の分離感はほどほどといったところか。
歪み量を増やしていくとだんだんモコモコとしたはっきりしないサウンドになっていくのが若干気にはなります。
奥行きがどんどん良くなっていくので決して悪いサウンドといったことではないのですけど、まぁ好みの範疇ですかね。
プレキシ系マーシャルペダルのようにパンチがあってゴリゴリに前へ前へと飛んでくるようなサウンドではなく、結構おとなしめな歪み方ですね。
歪み量が抑えめという意味ではなく、音が広がっていくようなイメージです。攻撃的なサウンドではないということですね。
VOLUMEのつまみですが、15時でフラットです。14時より下げると急激に音が小さくなり、12時では明らかにバイパス時より音が小さいといったチューニングになってます。12時より下げると極小の音になってしまいますね。15時~MAXまで上げていっても爆音とまではならず、気持ち音が持ち上がる程度の音量となります。
ブースターには不向きですね。ギターソロで音を持ち上げて使うのであれば別のクリーンブースターと併用する必要があるかなと思います。
TONEは12時でフラットです。12時の段階で若干音が籠るような感じです。14時でニュートラル、15時で抜けの良いトーンが作れます。MAXまであげてもキンキンな音にはならず、普通に使えるレベルで止まりますね。気持ち、ハイ上がりのサウンドになります。 12時より下げるとどんどんモコモコとした音になっていきますね。 レンジは決して広いわけではないです。12時~MAXで調整してやる感じでしょうか。
DRIVEのつまみは12時でフラットです。MINまで下げてもクランチまで絞ることはできず、軽めのオーバードライブサウンドとなります。MINから上げていくと微量に歪み量が増していき、11時~13時でしっかり歪ませたオーバードライブサウンドになります。
13時以降も微量に歪み量が増していきますがMAXにしてもディストーションサウンドの領域まで歪ませることはできず、その一歩手前の領域で止まりますね。 12時より上げていくと音の奥行きがどんどん出てくるようになるんですが、若干籠った感じにもなります。
総評
ウォームで暖かみのあるマーシャル系オーバードライブサウンドです。
プレキシマーシャルのような攻撃的な音を前へ前へ出すようなタイプではなく、奥行きがあって広がりのあるマーシャル系サウンドのオーバードライブペダルとなります。
リードでバリバリに使うタイプではなく、バッキングギターとしての採用がベストでしょうか。
決して目立たせるような音ではなく、後ろで鳴っていると心地よい歪み方をしますね。
音量もガンガンに持ち上がるわけでもなく、トーンもキンキンにすることもできず、実用的な範疇で収まるようなチューニングとなっています。
リードギターの方は別のペダルを選択された方が良いかと思いますね。バッキングギターの方には最適なマーシャル系オーバードライブペダルかと思います。