AMT Electronics (AMT エレクトロニクス)F-1 Legend ampsをレビューします。ロシアのエフェクターブランドのアンプエミュレーターです。
特徴
AMT Electronics(AMT エレクトロニクス)F-1 Legend ampsです。ロシアの電子技術者セルゲイ・マリチェフ(Sergei Marichev)によって創設されたエフェクターブランドになります。
Legend amps シリーズとは
伝説的な真空管ギターアンプのサウンドをペダルサイズに詰め込んだプリアンプ/オーバードライブです。
これをリターン端子に接続することによりプリアンプの役割となり、パワーアンプさえあればどこでも真空管ギターアンプのサウンドを再現できるというコンセプトです。
最近ではVerocityやPeace hill Fx等がそのコンセプトのもとエフェクターを設計していますが、これはそれらの先駆けとなったエフェクターです。
このF-1はギターアンプの傑作Fender Twin Reverbをエミュレートしたレジェンド・アンプ・シリーズとなります。
ツインリバーブといえばGAINを上げても歪んでいかず、美しいクリーン・クランチサウンドが特徴的ですよね。
2系統のセンド・リターン端子があるので、ループ・ボックスとしての機能も備えています。まるでアンプのような使い方ができます。
9V~12Vのセンターマイナスで電源供給することができ、2個のDCアウトにより他のペダルへの電源供給を可能としています。
プリアンプとしての運用であれば12V電源を使うのがベターだと思われます。12V電源アダプターが買ったときに付属しているので安心ですね。
つまみはLOW、MID、TREBLEの3EQとLEVEL、MASTERVOLUME、GAINの合計6つ。 マスターボリュームまでついてるのはうれしいところですね。
エフェクターの音作りについて
Fender Twin Reverbの再現だけあって、GAINを上げていってもそんなに歪まず、美しいクリーンサウンドが堪能できるプリアンプペダルですね。
もう5年ほど前になりますか、当時はまだVerocity、Peace hill fx等のアンプを再現したプリアンプを作成しているメーカーがなかったのでこちらを使っていました。
当時、スタジオ常設のマーシャルのクリーンサウンドが苦手でドクリーンのアンプを使いたいけど運搬が大変ということでこれを探してきて運用しておりました。
3EQの挙動もよく、ツインリバーブっぽい音色にはなるのですが、もう一つ何かが足りない・・・・みたいな音になります。
再現度も「ほぼアンプじゃん!」とまではならず、あくまで「それっぽい」音になります。
使っていた当時は「おお!それっぽいそれっぽい!」と思いながら喜んで使っていたのですが、Verocity、Peace hill fx等のサウンドを堪能した後ですとかなりきついな・・・といった印象。
LEVELとGAINで歪みと音のキャラクターを決定づけて、最終的にMASTERVOLUMEで音量を調節してあげれば良いかなと思います。
つまみの挙動は本家ツインリバーブと似ていて使いやすいですね。
やはり、「アンプの音」としての再現度は今一つかなと思います。 結局、チューブアンプのサウンドが欲しくなってしまい、最終的にスタジオ常設のマーシャルに戻しちゃいましたしね・・・。
総評
Fender Twin Reverbのように、GAINを上げても歪んでいかず、美しいクリーンサウンドの再現ができるプリアンプです。
といえど、やはり本家のチューブアンプの独特のサウンドの再現までは難しかったようですね。
あくまで「それっぽい」サウンドが作れるプリアンプです。 他のレジェンドアンプシリーズもそんな感じなのでしょう。
発売当時はアンプエミュレーターなんてほとんどなかったですしね。
今はKEMPER、Verocity、Peace fx hill等の優秀なアンプエミュレーターがたくさんありますのでそちらを採用されるのが良いかなと。技術の進歩が凄いですね笑
一時期、出回らなかったときは価格高騰が凄かったのですが、現在は落ち着きましたね。
代替案がいくらでもある現代ではもう採用することもないのかなと思いました。懐かしいペダルの紹介でした。