MAXON(マクソン)Over Drive Pro OD820をレビューします。「弁当箱」の名称で親しまれているオーバードライブペダルですね。
特徴
MAXON(マクソン)Over Drive Pro OD820です。
TS系オーバードライブペダルですが、1999年に対Centaur製品としてMaxon OD-820は販売されました。 Centaurも元はと言えばTS系ですしね。
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ギタリストの繊細なフィンガリングやピッキング・タッチに敏感に対応するオーバードライブ、豊かな表現力とチューブアンプ・ライクなドライブサウンドが特徴とのこと。
通称「弁当箱」と言われているだけあってサイズは少し大きめ。ボードに搭載するのもやや躊躇するレベルですね。
今時の歪みエフェクターでここまでの場所を取るのはきつい笑
つまみはDRIVE、TONE、LEVELのスタンダードな3つ。
電源は付属アダプターがついているので、これじゃないと動かない専用のACアダプターなのか?と思いきや普通のDC9Vの電源で動いてくれます。
アナログの歪みペダルなのでそんなに電気食うこともないので、パワーサプライ供給で問題ないかと思います。
エフェクターの音作りについて
音の重心がローに置かれていてマイルドなTS系オーバードライブサウンドです。
対Centaurとのことだったので、もっと攻撃的なのかなと思いましたが、全くの正反対ですね。非常に落ち着いているサウンドです。
ガンガン音が前に出てくる感じでもなく、出すぎず出なさすぎずといった具合。完全に引っ込んだ音でもなく、その中間にいるようなサウンドですね。
現行品のTS808やTS9とかと比べて、音は芯がありクリアで、ピッキングに対する反応も良いです。
ただ、現代はハンドメイドの高額のTS系ペダルが大量に販売されていますので、それに比べるとやや音が濁ってピッキングの反応も悪いかなといった印象。
ゲインレンジは狭めですね。軽いオーバードライブ程度しか歪まないです。他のTSペダルと似たような感覚です。 まあ、値段相応の音ですね。
DRIVEのつまみですが、12時でフラットです。8時~11時はクランチサウンドで12時からようやく歪んでくるかなといった具合。12時以降も緩やかに歪んでいくので強烈に歪ませはられないですね。TS系ですから当然といえば当然ですが。MAXにしても音に芯が残り、潰れない程度の歪み量となります。若干コンプがかかる程度でニュアンスも全然残りますね。
次はTONEのつまみですが、こちらは14時でフラットです。12時ですらローに寄ったサウンドになります。12時より下げていくとどんどんモコモコとしたサウンドになっていきますね。14時でちょうどいい塩梅になり、15時を超えてくると一気にトーンがハイ寄りにブーストされていきます。結構癖がありますね。14時~MAXのトーンの変化はかなり急です。
ブースターとして使う場合はTONEをMAXにしてガンガン音を前に出してやっても問題なさそうですね。
LEVELは12時でフラットです。TONEやDRIVEに対して、LEVELは癖が全くなく、感覚的に扱えます。音量の増え方も一定ですし、MAXにすると他のTSペダルと変わらないレベルの音量を上げることができます。大きすぎず小さすぎずのあの感じですね。
総評
音の重心がロー寄りでゲインを上げても音が潰れていかず芯の残る、オーソドックスなTS系オーバードライブペダルです。
ニュアンスもしっかり残り、ピッキングの反応もそれなりに優秀ですが、ハンドメイドで高額の他メーカーのTS系ペダルにはやはり敵わないと感じてしまいます。
値段も高くなく、お手頃なのでまあ値段相応のパフォーマンスを発揮するオーバードライブペダルではないかなと思います。
歪みがウォームでマイルドな感じですので、あまり激しくない邦ロックのバッキングに使ってやるとハマると思います。
クリーンブースターとして使うのも悪くないですね。 艶っぽいクランチサウンドが欲しい人は性能の良いトランスペアレント系を買った方が幸せになれますね。
後はやはりサイズがデカいのがもう今の環境にはハマらないか・・・・。