高級ハンドメイドエフェクターブランドのランドグラフを弾き比べてみました。
右上 Landgraff Dynamic Overdrive（DOD） 以後、DOD
ランドグラフ ダイナミック オーバードライブ（DOD）をレビューします。裏側にはサインと型番、製造番号が記載されています。特徴海外の高級エフェクターメーカーのランドグラフの[…]
左下 Landgraff Distortion Box 以後、ディストーションボックス
ランドグラフ ディストーションボックスをレビューします。裏側にはサインと型番、製造番号が記載されています。特徴海外の高級エフェクターメーカーのランドグラフのディストーション[…]
左上 Landgraff MO-D DISTORTION 以後、mo-d
ランドグラフ mod ディストーションをレビューします。裏側にはサインと型番、製造番号が記載されています。特徴海外の高級エフェクターメーカーのランドグラフの[…]
ランドグラフの概要
全てJohn Landgraff（ジョン・ランドグラフ）というビルダーがハンドメイドで製作されています。現在、ランドグラフはお亡くなりになられているのでプレミア化しています。発売当時、高すぎる値段設定でバッシングされていたようです。 現在でも賛否両論ですが・・・。
マーブル模様が特徴的なデザインです。マーブル模様は個体ごとに異なります。同じデザインがないです（中にはマーブル模様ではなくて単色のデザインもあります。今回のディストーションボックスがそれになります）。
つまみは左ゲイン、中央トーン、右ボリュームとなっています。3WAYのトグルスイッチがあるのが特徴的です。
スイッチを下にすると一番コンプ感がかかって良く歪む代わりにボリュームは弱く、中央にすると歪みが弱くなってボリュームがガッと出てくる、上にするとその間みたいなイメージです。3つともこれは共通しています。
エフェクター弾き比べ
今回は全てスイッチ下で弾き比べをしています。実際の音量を同じに合わせてつまみを設定しています。
音の共通点について
アンプライクなサウンドです。通常のエフェクターで歪みを作るとドライなサウンドになりがちですが、ランドグラフのエフェクターはしっとりとしたウェットサウンドになります。３つとも独特の奥行きがあって聴いていてとても心地良いです。
Landgraff Dynamic Overdrive（DOD）について
音色は滅茶苦茶普通のTS系オーバードライブです。ただし、ランドグラフペダルでしか表現できない何とも言えない質感を出してくれます。TSを最高に上質な音に仕上げてくれます。
他の2種とは違ってODですのでがっつり歪むことはないですが（通常のTSよりかは歪みますが）、ハリのある音、コード感も残してくれますのでピッキングニュアンスがつけやすいです。
汎用性も高いので非常に使いやすいです。
Landgraff Distortion Boxについて
正統派の王道のディストーションサウンドです。悪く言えばこちらも音色としては普通です。尖った音はしません。普通の音色ですが、こちらも最高に上質な音に仕上げてくれます。
ディストーションペダルですので、がっつり歪ませられます。ゲインを削るとDODに寄った音になります。トーンの効きがDODよりレンジが広いので幅広い音作りができるかと思います。
ゲインを足しても音の粒がグシャっと潰れることもないので、音抜けも良いです。バッキングにもリードにも使えるでしょう。
音に癖がないので使いやすい歪みペダルですね。
Landgraff MO-D DISTORTIONについて
他の二つは普通の音色でしたが、こちらは癖のあるサウンドです。とても荒々しいディストーションサウンドが特徴です。ディストーションというよりも、ファズライクな感じがします。
音の粒が粗く、歪み量も3つの中で一番多いです。とにかく歪むモデルが欲しい場合はこれを選べばよいと思います。
RAT系と言われていますが、そこまでRATに似ていることもないですね。
3つの中で一番図太く、パワーのあるサウンドが出せます。個性的なのでバンドアンサンブルに合うかどうかはやってる音楽のジャンルによるかなと思います。
ただし、音色は好き嫌いが分かれるかと思います。実際に試奏してから購入検討するのをおすすめします。といっても、店頭にこれが置かれていることがほとんどないので困りものですが・・・。
まとめ
ランドグラフ三種を弾き比べした結果をまとめますと
DODはTS系の普通のオーバードライブサウンドだが、ウェットで奥行きのある心地良い音
ディストーションボックスは癖のない王道のディストーションサウンド。がっつり歪ませても音の芯が潰れることのない非常に使いやすいペダル
mo-dは一番癖のあるディストーションサウンド。3つの中で一番歪む。荒々しく、図太く、パワフルな音なので好みは分かれる。
となります。3つとも個性が異なってて素晴らしい歪みペダルだと思います。金額に対しての音のパフォーマンスがいいかどうかは本人が聴いて確認してみないと何とも言えないかなと。少なくとも私は後悔していません。
DODとディストーションボックスは優等生、mo-dは暴れん坊なイメージですね。
どれも歪みエフェクターの沼から脱却させてくれる優秀なペダルであることには間違いないです。
