1995fx Sandy Drive IIをレビューします。MXR DISTORTIONIIをベースに製作されたオーバードライブペダルです。
特徴
1995fx Sandy Drive IIです。 MXR DISTORTIONIIをベースとし、現代的になるように組み上げられたSandy Driveの後継機です。
1995fxとは
2009年から「1995fx」名義で活動している札幌発のハンドメイドエフェクターブランドです。
ギタリストでもあるビルダー杉本氏が一人で運営しておりましたが、2019年よりベーシストとして活動しているspringmanが加わり、現在は積極的にベース用エフェクトの開発も進めております。
ローゲインで使用した際の独特のコンプ感と分離感、ざらついた砂のような音が特徴で、ゲインを上げていくと分離感はそのままに歪んでいくとのこと。
オーバードライブペダルとして使用するのはもちろんのこと、プリアンプとしても使えます。
コントロールは左上Volume、右上Dirt、右下Filter、左下Lowの4つです。
Volume→エフェクトオン時の音量を調整
Dirt→歪み量の調整
Filter→音色を調整するつまみ。実質Treble。右に回すとハイが強調。
Low→低域の出力を調整。実質Bass。
内部で昇圧しているので9V以上のアダプターを使用してしまうと故障します。注意!
エフェクターの音作りについて
ハイファイでジャキジャキとしたローゲインオーバードライブサウンドです。
かなりハイが強調されていて、輪郭がハッキリとしているオーバードライブですね。
DirtをMAXにしてようやくオーバードライブ程度まで歪むくらいの歪み量です。かなりローゲインですね。
メーカー曰く分離感をそのままに歪んでいくとのことでしたが、そもそも音がグシャっと潰れるまで歪ませられることができないといったイメージでしょうか。
潰れる一歩手前で踏みとどまったところまで歪ませられます。
基本的にクランチサウンドを作るための歪みペダルなのかなと思います。がっつり歪ませることはできないです。
音抜けが良く、パンチのあるサウンドでかなり攻撃的な音色です。
ローで籠った感じには一切ならず、ハイの音域については天井が滅茶苦茶広いペダルです。
Volumeは12時でフラットです。一切癖がなく、感覚的に使えます。一定に音量を増やしたり減らしたりできるので特記していうことはないですね。爆音まで上げることはできず、ヘッドルームはそこまで広くない印象。
Dirtは15時でフラットです。MIN~15時まではかなり緩やかに歪んでいきます。15時まではクランチサウンド程度の歪みですね。きめ細かく歪み量をセッティングできます。15時を超えたあたりから急激に歪むようになり、MAXにしてようやくオーバードライブサウンドになります。MAXまで振り切っていても音の芯が潰れることはなく、分離感を保ったままの抜けのいい音です。
Lowは12時でフラットです。コントロールできる範囲は狭く、極端な音にはできないです。使える範囲内でコントロールできます。MINにしてもMAXにしてもとりあえず使える音になりますね。こちらも15時を超えたあたりで急激にローが増えます。といっても天井が低いのでMAXにしてもモゴモゴとした音にはならないので使いやすいですね。
Filterも12時でフラットです。こちらもLowと特に使用感は変わりませんね。使える範囲内でコントロールできます。 同じく15時を超えると急激にハイが持ち上がりますが、MAXにしても耳が痛くなるレベルまでは上がらないです。
総評
ハイファイでジャキジャキとしたローゲインオーバードライブサウンドです。
音色としてはハイの主張が強く、ザラザラ・ジャキジャキとした質感のオーバードライブです。
音が籠ったりする感じは一切なく、輪郭がはっきりとしていて抜けのいいサウンドが特徴的です。
MAXまで歪ませても音が潰れるところまではいかないです。かなりのローゲインですね。
クランチサウンドを作る際に使うペダルかなと思います。キレのある音でカッティングプレイとかするといい感じですね。
トーンコントロールも振り切った事はできず、どこにセッティングしても使える音で収まるチューニングになっているので使いやすいですね。
丸みのあるトーンにはならないのでそういった楽曲に使うのは合わないかなと思います。