VOVOX sonorus protect Aをレビューします。こちらも馴染みのないメーカーかと思います。VOXではありません(笑)
特徴
スイスのハイエンドケーブルメーカーVOVOXのシールドになります。こちらはフラグシップモデルになります。
ハイエンドケーブルの恒例のあみあみジャケットになっております。やはりこの作りが一番外部の影響から遮断できるのでしょうか。
通常、コンダクター(ケーブルの導体)は撚り線になっているのですが、こちらはソリッドコアコンダクター仕様になっています。コンダクターをそれぞれ独立させてさらにはコンダクター同士が近づきすぎないよう適切な配置が組まれています。そうすることでコンダクター同士で干渉することを防止し、音質劣化を防ぎます。
さらには、大半のシールドは信号を通すコンダクターしかないのですが、こちらはグランド専用コンダクターが使用されています。更に外部干渉の影響を防ぐことができます。
ソリッドコアコンダクターを採用してしまうとそれと引き換えに柔軟性がなくなってしまうのですが、こちらはそれほど柔軟性が悪いように思えません。全然ストレスなく使えるケーブルだと思います。
ただ、やはりジャケットがしっかりしている分やや太いです。その割りに重量はそれほど重たくないので気にならないですね。
ケーブルの音質・評価について
ケーブルの評価ですが、sonorus protect Aは・・・
8点
(評価:1~10点の10段階評価)
非常に素直なヴィンテージサウンドですね。音に艶が出るとかそういったものは一切ないです。本当に良い意味で癖がつかない。
他のハイエンドシールドと比較すると音圧感が若干心許無いのですが、その分圧倒的な解像度・音の分離感があり、とても綺麗な音です。ピッキングが素直に反映される、そんなシールドです。
ノイズも特に乗ってこないのでストレスフリーですね。
音域は完全にフラットです。変にどこかがプッシュされるような感じは一切ないです。
ただ、あまりにも綺麗で素直なため、ギター・ベース本体の性能がそのまま反映されたり、プレイヤースキルに依存したりするので、ギター・ベースが鳴っていなかったり本人の腕がお粗末であったりするとこのシールドの十分な性能が発揮できないように感じました。
総評
ケーブルの良さは信号を劣化させることなく正確に伝える、というのを体現していると思います。
音圧・パワー感は他のハイエンドシールドと比較すると劣るが、解像度・分離感は抜群
音に一切の癖がつかない。ギター・ベース本来の鳴りを正確に伝える
変に癖がつくのが嫌いな方はこちらのシールドを好む傾向にあります。使用しているギター・ベースが良質なものでかつ本人が上手い人であればあるほどこのシールドの本領が発揮されます。上手く弾けばカッコ良い音になりますし、下手に弾けば悪い音がそのままアンプから出てくる、といった感じですかね。
アンプの出力が大きいベースのほうがマッチするかなと感じました。