アナリシスプラス プロオーバルスタジオをレビューします。ハイエンドケーブルを多数開発しているメーカーです。
特徴
ハイエンドケーブルメーカーのAnalysis Plusのギターシールドです。このモデルがAnalysisシールドのフラグシップモデルになります。本当はさらに値段の高いゴールデンオーバルという導線に純金メッキを施したものがあるのですが、3mで110万円という常識的な範囲を逸脱したものになっているのでこちらは除きます。
Analysis Plusのケーブルは独特のケーブルの作り方をしています。ケーブルの導体は円形の2芯のケーブルをまとめたものになっていますが、Analysisは円形ではなく長方形に近い楕円の芯線で中が空洞になっています(中空楕円ケーブル。ホロウ・オーバル構造)。この構造は特許も取られています。こうすることで、信号は高い周波数も低い周波数も均一に流れ、フラットな周波数特性が得られます。
通常の円形の芯線のケーブルの信号波形は多少歪みがかかるのですが、analysisは歪むことなく綺麗な波形のまま信号を送れるとのことです。
このシールドは他社と比較しても値段が倍以上するのでコストパフォーマンスは最悪かと思われます。シールドなのにハイエンドエフェクターが買えてしまう価格帯です。
ジャケットはイエローオーバルよりもさらに堅牢で取り回しは過去最悪です。本当に硬くて曲がらないです。ステージ上を動き回る人には使いにくいかもしれません。
イエローオーバルと同じように、断線の心配はほとんどないですが、あまりの固さと重さでケーブルとプラグ部分の接続部が壊れないか不安です。プラグを外して分解はできるので、最悪再度はんだ付けしてあげれば修理は可能です。
ケーブルの音質・評価について
ケーブルの評価ですが、PRO OVAL STUDIOは・・・
9点
(評価:1~10点の10段階評価)
ハッキリ言ってシールド最強はこちらで良いと言い切れるくらい素晴らしいです。満点でも良いのですが、これ以上の物が今後出てくるかもしれないという期待から1点落として9点にしています。イエローオーバルの強化版かなと思って購入してみたのですが、全くの別物です。
音圧・パワー感は凄まじいです。パワフルで前に飛んできます。これ以上はないのではないかと思えるくらいです。
解像度・音の分離も完璧ですね。ノイズも乗ってこないですし、かなりクリアで綺麗です。
音色はやはりモダンサウンド。艶やかで上品なサウンドになります。Analysisのシールドは全てこのような傾向にありますね。
音域はどこも強調されることなく、フラットですね。どの音域も均一にパワフルに聴こえてくるイメージです。
総評
文句なしの最強ですね。弱点が一切ないです。値段以上のパフォーマンスは乗り越えてこないのではないか?と心配でしたが、値段相応のパフォーマンスを叩き出してくれました。
強いて言えば取り回しが最悪でステージ上を動き回ることができないといったところ。ステージパフォーマンス重視の人は敬遠するケーブルかもしれませんね。レコーディングにはこれ1択でしょう。
音圧、解像度、音の分離、どれも最高クラス。価格相応のパフォーマンス。しかし取り回しは過去最悪。
フラットな音でどの音域もしっかり聴こえてくる。
値段なんて気にしない、とにかく最高のシールドを!という方はこれを買っとけと言いたいです。音に満足できないなんてことはないでしょう。
故障が不安であればレコーディング専用にしても良いですね。
どのジャンルにも使える万能なシールドだと思います。予算に余裕のある方にはおすすめです。